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■■■ Maclaren MP4/7 ■■■


■■■ 背景・マシン ■■■

 前年のMP4/5Bは辛くもチャンピオンを取ったが、誰の目にもフェラーリの641/2に劣っているのは明らかであった。さてマクラーレンはどんな91年型マシンを出してくるのだろう?

 そしてお披露目されたMP4/6を見て驚いた。「フェラーリをコピったな」と。前年のMP4/5BはMP4/4に近いような低いサイドポンツーンであった。それが641/2ばりにハイトのあるサイドポンツーンに大変身。見た目はちょっと重そうな感じであった。  91年にチャンピオンをとったマクラーレンMP4/6とセナ。ホンダV12のエンジンパワーでマクラーレンのやり方ももう末期的であり、ウイリアムズやベネトン、フェラーリなどがシャシー/空力で勝るのは誰が見ても明らかなのであった。加え、ウイリアムズはフェラーリが導入したセミオートマを搭載して絶好調、結果的に信頼性がちょっと足りなくて敗れたが、いつマクラーレンが没落してもおかしくない状況だった。

 翌92年、マクラーレンは最初の数戦を前年マシンで戦うという、毎度の先方であたのだが、初戦から「リアクティブ・サスペンション」を搭載したニューマシンFW14Bが爆発的な速さを見せたのである。それこそ爆速である。エイドリアン・ニューウェーとマンセルのパッケージは最強であった。

 そんな状況を焦ったマクラーレンは急遽ニュー*/マシンMP4/7を投入したのだった。セミオートマ、メス型モノコック、控えめなハイノーズ、細いノーズのマシンはどうだったか?と言えば、結果としては惨敗である。しかもホンダ第2期の撤退というおまけ付き。鈴鹿の日本GPではセナがあっという間のマシントラブルでリタイヤ。マクラーレンはウイリアムズに全くかなわなかった。

 マシンの特徴としては、やっと「メス型モノコック」化したことだろう。カーボンモノコックでは誰よりも早く導入したマクラーレンであったが、メス型モノコックでは最後の導入なのであった。カラーリングでは前年までモノコック下半分がカーボンブラックままだったのが、MP4/7ではその部分もボディーカラーとして色が塗られたことだろう。あとは見た目ではいたって平々凡々のマシンであった。でもかっこよく見えるんだよねぇ〜

■■■ キット ■■■

 このマシンでタミヤのがチャレンジしたのは「モノコックとフロントウイングを一体化」したことである。金型製作もだいぶ進化したのだ。このモノコックとウイングが一体ってのは、まあマクラーレンだから許されるものだ。なぜかと言えば、この部分はホワイト一発塗装で済むからだ。ここでウイングはまた塗りわけなんてことだと、コアなモデラーはウイングだけ切り取ったりする作戦にでるからだ。

 もう一点進化したのは「デカールの蛍光レッド色」であろう。タミヤのこの前MP4/5B、MP4/4のデカールはオレンジである。まあオレンジでもいいのだけどTVで見るとやっぱり赤に見える。今回のデカール色は一番合っているような気がするのだ。蛍光色は難しい。マクラーレンも実際に太陽光の下で見ると、「蛍光ピンク」に見えるであるしねぇ。

 もうひとつデカールねた。マクラーレンの白赤、その白部分にスポンサー関係のデカールを貼っていくわけだが、デカールの糊が経時変化(あれ?この”経時変化”ってIMEだと変換できないぞ!)で黄ばんでしまってた。写真撮って泣いた!

 このキットはご多分に漏れず「Marlboro」デカールが付いていない。これはMP4/5Bの日本旧仕様のデカールを別途購入して貼り込んだ。MP4/5Bの発売当初はまだ、日本国内ではタバコ広告に寛容であったのだ。いまでは日本でもタバコデカールは禁止状態である。またこのMP4/7はイタリア/モンツァ仕様のようで、リアウイングマクラーレンにしては異様に軽い(空力的に)のである。そのリアウイングに付くMarlboroは一文字ずつ切り出したのだが、やはりちょっと間が抜けている状態である。今ならイラストレータとアルプスプリンタでばっちり作っちゃうんだけどなぁ。


■■■ 完成品ショット ■■■


◆この時代のマシンが一番清楚でかつ力強く見えるんです。翌93年からはマシンやタイヤの小型化でカテゴリーの違うマシンに見えちゃうんですね。今から比較するとフロントウイングのエンドプレート(翼端版)がやけに大きいぞ。そのエンドプレート下にある肌色の部分は「木」です。路面との接触時の保護ですね。最新マシンに木ってのがアンバランスで面白いですねぇ。またリアウイングエンドプレートのCOURTAULDSの白が透けちゃってます。これはいただけないぞ >タミヤ  



◆ノーズがだいぶ細くなりました。ノーズが細くなったんでMarlboroマークがサイドに回り込んじゃってます。マルボロシェブロンの三角部分を塗装で出そうと思うと結構大変だけど、デカールだと楽チン!

◆ボディーカウル形状は今のF1から見ると子供の作品みたいに直線基調です。でも他のチームはすでに空力開発を優先してこんなシンプルじゃないマシンになってきてるんですけどねぇ。



◆モノコック前端が全部赤白にペイントされている新マクラーレン。テストではじめてみたときは違和感ありました。



◆リアウイングのセンター支柱がアンダーウイングで留められている構造をこのマシンから採用しましたが、導入はライバルに対し一番遅かったです。これもエンジンパワーで押していた弊害でしょう。

◆本物がどうだかチェックしてませんが、ドライブシャフトを「カッパー(銅)」で塗ってみました。インパクト出て好きなんです。でもカッパーの金属粒子って重いのかいつまでもブラシのカップに残って掃除が大変なんですよ。リアのオイルクーラーに空気を導く窓の部分ってデカールで仕上げていますが、



◆細いサスペンションですねぇ。

◆マクラーレンの場合、ウインドシールドが透明じゃないことが多いのです。シーズン途中でも黒と赤が変わります。あとマクラーレンの場合シートベルトのバックルは青のアルマイト仕上げ。エナメルのシルバーブルー?で仕上げるとそっくりになりますね。



◆コックピット横のMarlboroの後ろ側にある赤のマルボロシェブロンマーク。デカールが無いため、色見をあわせるために同色のマクラーレンマークから切り出しました。



◆やっぱりMarlboroとホンダとShellとNo1は似合いますねぇ。

◆ノーズの細さや角ばったカウルがよく分かるのであります。



◆我ながらリアのデカールはよく貼り込んだなぁ〜と思うのです。



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