高校時代は楽器演奏もさることながら、録音というものに結構心奪われた時期でもあった。そんな時期に「サウンド&レコーディング マガジン」が創刊になって、録音エンジニアになりたい病が発病した。
当時の自宅レコーディングといえば、カセットテープを使った4トラックレコーダーが主流であった。コレは結構高価であり、それが買えない貧乏学生は、カセットデッキを2台使い、ダビングの時にミキサーで次の音を重ねていく多重録音なのであった。当然最初に録音したテイクはノイズの海に溺れ、高域は消えうせ、そういう特性を理解したうえでダビングを繰り返していたのである。
一方カセットテープを用いた4トラックレコーディング機器は、テープの回転数を倍速に周波数特性を改善し、カセットテープを片面のみ使用とし4chとしたのであった。
社会人になって、お金がわんさか使えるようになるのと同時に、マルチトラックレコーダーも安価なモデルが出てきた。その代表的なモデルが、この
しかし悲しいかな、買ったとたんに音楽創作意欲は激減し、音楽より模型方面へのシフトが始まってしまった。なので、このMTRは自分で使ったことが無いのだ。ずーっと後輩に貸しっぱなしであった。そして20年経って、HDDレコーディングに目覚めるのであった。
ある日ハードオフに行ったら、HDDタイプのMTRが3000円で売っていた。ほほぉ、MTRって興味あるよね、と機種名を控えておき家に帰って調べてみると、いまはメモリ型のMTRが主流で、ハンドヘルドくらいのモデルが有ったりするのね・・・といきなり心はBOSSに決めていた。しかしさらに何気に入ったハードオフでこのモデルが安かった。ネットでもそれなりに評判が良い。でお買い上げ。
結局買ったはいいが、40年弱使わなかった4トラックカセット型MTR、SDカード型8トラックMTR。しかし家に誰もいないときに一人多重ハモリをやったら、結構すごい。これはいい、となった。いいならもっといいのを買うという選択肢を選ぶ理由ができた。今度は24トラック。しかしそのうち12chが6ステレオchになっているので、モノラルで使おうとすると18chになる。フェーダーなどの節約しているのだろう。
配送されてきても置く場所がない。そしていつも通りの趣味の部屋の改造が始まった。一つ始めるとそれが多岐に及び、放置して置いたものも手を付けざるを得なくなる。休みはほぼ部屋改造に費やした。保有スピーカーの設置、デジタルアンプ設置、ギターアンプ移動、デジタルピアノ周辺整備、ギター並べ替え、PC位置変更、エフェクター整理、本棚雑誌整理などなど。まあ環境が整っていくのはいいことである。
結局箱出ししたのが約1か月後。デモソングがSDカードに入っていて、その各音源のボリュームを上げ下げして楽しんでいるのが2か月後の状況である。
触ってみた感じ、ZOOM R8より使い勝手がいい感じ。他はおいおい試していこう。