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■■■ ZO-3 5150 version ■■■




■■■ ベースモデル ■■■

 今度は5150フランケンだ。ベースになるのは2台まとめて落札したZO-3の水色のものである。

 まあ安いだけにいろいろと不具合がある。まず音がまともに鳴らなかった。それにナットが欠けている(図2)。これはハードオフで100円ナットを買って解決。次にブリッジの駒がひとつ無い(図3)。これはストラトのトレモロユニットに変える予定の黒白赤フランケンのものからリプレイスする。そして、電池ふたが無い(図4)。これは作るしかないな。


【図1】

【図2】

【図3】

【図4】



 今回の5150フランケンは以下のような順番で仕上げることにしよう。

●ネックヘッドをボディーの塗装
・白塗装
・マスキング
・赤塗装
・簡易マスキング
・黒塗装
・ヘッドに「Kramer」のマーク入れ
・クリア塗装



■■■ ネック塗装 ■■■

 まずネックヘッドの塗装だ。5150はヘッドもボディーと同様のストライプ塗装がされているのである。黒白フランケンなどはナチュラルカラーのヘッドになるので、塗装を完全にはがさなくてはならず、結構負担なのであるが、塗装なら楽チンだ。軽くペーパーをかけて、その上に白を塗装しよう。ネックはマスキングして、白も1度目は軽めに塗装だ。


【図5】

【図6】


 次は恒例のマスキング。5150の場合ヘッドのストライブは表面のみでサイドと裏は完全赤である。


【図7】

【図8】


 毎度のことながらマスキングをはがすのは緊張と楽しさが入り混じった感動の儀式である。


【図9】

【図10】



 ちなみにはがしたマスキングテープは、何気にきれいだったりするので、エコのために他のどうでもいいところのマスキングに流用するのだ。とってもケチケチ改造であるのだ。

 そして2度目のマスキングだ。5150の黒ストライプは今までのフランケンとは少し違う。つまり「残す」ストライプではなく、「足す」ストライプであるのだ。これはちょびっと難しい。ストライプに相当するマスキングテープを貼って、ドバ〜っとスプレー吹くわけにはいかないのだ。つまり図のようにストライプの両脇にマスキングをして吹くしかないのだ。順番的にはボディーの方が早かったので、ヘッド部は学習済みで、太いマスキングテープを使った。そしてドバ〜と吹けないので、サワァ〜と吹くためにハンドピースを使った。


【図11】

【図12】

【図13】

【図14】





■■■ Kramerロゴ入れ ■■■

 さて今回の5150フランケンは今までと違うテクが使われた。それは「ヘッドのロゴ」である。5150の場合「Kramer」ロゴが入るのだ。そのロゴをどうするか。Paddock-Clubの場合「自作」が基本である。では、ということで・・・

 まずネットからロゴを探す。これはGoogleの画像検索をするとあっという間に見つかる。解像度が低くてもしょうがない。そしてイラストレーターの登場だ。ロゴのアウトラインをトレースする。パスで直接書くよりもパスファインダや形状モードを使って書くのが早くてよろしい。

 そしてクリアーデカールへの印刷は、最強プリンタのアルプスMD5500に登場願おう。ちなみにクリアーデカール、こんなに在庫があるのである。昔はB5が3枚入って600円であった。東急ハンズで買ったものがたくさんあるが、これは2000円以上で駐車料金無料であったので、買うもの無いときにとりあえず買ったりしたからである。


【図15】

【図16】



 MDプリンタは余白設定が広いのだ。上が13mm左右が各2.7mm必要である。ネックなのは上側の13mmだ。ちょびちょび印刷するときに毎回13mmを無駄にしなくてはならないのは、ケチケチマンとしてはちょっと許せない。と言うことで、取説をつらつらと眺めていると、「はがき」設定にすると上余白が3mmでよいと書いてある。よしこれだ! 


【図17】

【図18】

【図19】

【図20】





■■■ ボディー塗装 ■■■

 まずは埋め込んである金属部品のマスキングだ。


【図21】

【図22】



 さてまずベースカラーとなる白を吹こう。で、塗装し終わった後に気がついた。PUエスカッション止めのスクリュー穴は見えてはけないのだ。つまり埋めなさい、と言うことである。そんなの白塗装する前の作業なのに、すっかり忘れていた。ちょっと集中力が足りないなぁ。

 爪楊枝戦法を始めて試してみた。多少の出っ張りはペーパーで馴らすため、接着剤を盛ってみたが、削ったら全部持っていかれてしまった。なので使い慣れている、模型用溶きパテ攻撃だ。しかしなんせ色がグレーだから色を吹いてもなかなか消えてくれない。なので、これまた使い慣れている模型用ハンドピースで、ホワイトサーフェーサーで局部的に白を載せたらうまくいった。


【図23】

【図24】

【図25】

【図26】







■■■ マスキング ■■■

 さていよいよハイライトのマスキングだ。前回の黄黒フランケンはストラトサイズのマスキングテープ幅でやったので、ZO-3ボディーではやたら黄色ストライプの幅が広くなってしまった。つまり黄色の部分が多くなってしまい、ちょっと違和感ありである。なので、今回の5150フランケンでは、3mm狭い15mmのマスキングテープとした。

 ちなみに、5150フランケンの場合、ボディーサイドに1周にわたって白ストライプがある。これはいい。このストライプを表と裏の緩衝地帯に出来るため、表側と裏側の整合性を取らなくても済んでしまう。


【図27】

【図28】

【図29】

【図30】







■■■ 赤塗装 ■■■

 さて赤塗装。いつもと同じ勢いでプシューとやる。ネックのところでも書いたが、ここはコーナンの赤スプレーとした。朱が強い黄色側に振れている色だ。

 そしていつもの通り、快感のマスキングはがしだ。太いストライプだけはがしてみると図33みたいな感じになる。これも面白い。そして全部はがしたらいい感じなストライプが出てきた。


【図31】

【図32】

【図33】

【図33】





 さてマスキングをはがすとストライプの境目に段差が出来る。なので、ペーパーでならすのだ。ストライプが多いので段差部分がたくさんあり、結構大変だ。しかしプラモデルのごとく、ペーパーをかけては水で流しを繰り返した。

 そしてあるとき、あれ?なんか糸くずが・・・

 と思った刹那、

「が〜〜〜ん!」

となった。「ひ・ひ・ひびが入ってる・・・」。

出力ジャックの所から白のラインというか木の積層と言うかに沿って、ひびが入っているではないか。水で流したときに木に水を含んで、それが膨張したのかもしれない。く・くやしい〜。でも考えようによっちゃぁ、白ラインのところだけに済んでよかったとも言える。なので、ひびを接着剤で固め、整形し、再塗装と言うことになった。


【図35】

【図36】








■■■ 黒塗装 ■■■

 5150フランケンは普通のフランケンとは違い、最後のストライプとして「黒ストライプ」がなされている。これはストライプとして残るところをマスキングして、それ以外を吹くという手法ではなく、ごくごく自然に黒のラインをつけると言うものだ。だが、この「ごくごく普通」が「めちゃくちゃ面倒」なのである。

 つまり黒ストライプを残した形でマスキングをしなくてはならない、と言うことだ。面倒だけど、やらなきゃ完成しないのでぶつぶつ文句を言いながら作業を進めよう。

 けちんぼな私はマスキングテープを節約しようとした。細めのテープを使って、ストライプのエッジ部だけはテープだけど、あとは広告でも使おうと思った。そうするとドバァ〜と吹くわけには行かず、おのずとハンドピースの登場となる。そして軽くハンドピースで吹いてみたら、「おお、このままマスキングテープだけでもいけそうじゃん」、となった。そして慎重に吹いた。


【図37】

【図38】

【図39】

【図40】



 またまた楽しいマスキングはがしの時間だ。と、ペロペロペロ・・・とはがしたら「あ〜〜〜」と叫んでしまった。余計な飛散が無いと思っていたが、一目瞭然で飛散していた。やっぱり「これはやばいかな?」と思ったものはやばいのであって、急がば周れでやらなくてはいけないとふか〜く悟ったのだった。


【図41】

【図42】



 そして、1500番のペーパーでかる〜く黒を落としていったのだった。


【図43】

【図44】



 さて黒ストライプも入れたことだし、そろそろクリアーを吹こう。いつものように最初は軽く、後からドバッと吹く。いい感じに仕上がったとこで、スピーカーのネット部の塗装に入ろうかと思って、オリジナルの画像を見た。

 「あれ?」「えっ?」

 と、思った。黒ストライプ1本足りないじゃん。表面向かってPU右のラインが無いのである。相変わらず注意力が足りないのだ。しょうがないのでクリアをかけてあるがもう一度黒塗装に戻ろう(涙)。


【図45】

【図46】







■■■ ネット塗装 ■■■

 さて結構面倒なスピーカーネットの塗装をやってみよう。ネットはボディー表面から10mmくらい下がったところに位置するので、ストライプの位置あわせが結構面倒である。

 ネットが黒なので、それを生かして黒ストライプの場所にマスキングテープを貼って、他の部分をとりあえず白塗装する。


【図47】

【図48】




 そしてマスキングテープをはがさないまま(黒を残すので)、次に白ストライプとして残す部分をマスキングする。


【図49】

【図50】




 最後に赤を吹いてその上から保護用のクリアを吹いて出来上がり。


【図51】

【図52】




■■■ スピーカーエスカッション塗装 ■■■

 スピーカーネットと並んで面倒なのが「スピーカーエスカッション」の塗装である。途中は省いてバッテリーボックス、ジャックプレートなどを。クリアコートまで完了。


【図53】

【図54】



 で、はめてみたら「あれ〜〜〜〜〜〜〜〜」と叫ぶ羽目になった。スピーカーエスカッションに黒入れるの忘れた! それにジャックプレートは白くしなければならないところのマスキングを忘れて、赤になってしまった! なんだかこの5150モデルはいろいろ大変なモデルである。


【図55】

【図56】






■■■ 5150 ■■■

 このモデルのハイライトはブリッジ下に貼られた「キラキラシール」による5150である。さてこれをどう料理してやろうか?と結構思案した。結構といっても3分くらいである。

 まずこの手の素材はダイソーにあるだろう、っていうかダイソーが安いから行ってみた。するとこの手のテープは見つかった。ガムテープがほとんど無くなったくらいの巻き量で100円である。5150シールなんてほんのちょっとなのだが、とりあえず購入。ではこれを使って5150をどう作ろう。

 最初に考えたのは紙に5150を印刷してそれをテープに貼り付け、紙ごと切り出し、エッジの黒縁取りは油性のマジックで丁寧に書き出す方法。結構できそうだ。が、結構面倒だ。次に考えたのはクリアーデカールに縁取りの黒部分だけ印刷して、テープに貼ってクリアをかけて、それを切り出す方法。できそうだがクリアーデカールを使うほどでもない?

 そして最終的に決めたのが、「テープに直接印刷する」である。なぜこんな簡単な方法を一番最初に思いつかなかったのだろう?まず用意するのはVHSテープについているシールラベルだ。これは台紙だけが欲しいので、シールは全部取り去る。その台紙に例の赤テープを貼る。エッジはきれいに処理しておかないとプリンタに絡むので注意が必要だ。そして印刷すればよい。で印刷してみた。いつもながら、アルプスMDプリンタがないとできない技である。ビバアルプス!


【図57】

【図58】



 う〜ん、ちょっと縁取りの細いかな? こういうときはイラストレーターは楽チンでよい。簡単に縁取りを太くして再印刷。いい感じになった。そして縁取りに沿ってきれいに切り出し。ペタンと貼った。おーすごくそれっぽくていいぞいいぞ。なんだかクラフトはこの瞬間の充実感がたまらないのでやめられないのだ。


【図59】

【図60】

【図61】

【図62】




■■■ 星 ■■■

 実は上の5150プリントまでやって「よっし!やっと終わった」とばかり写真をバカバカとっていたのだった。が、「あ〜〜〜〜」と叫んで「星マーク」を貼り忘れていることに気がついた。星マークは5150のチャームポイントであるからに、絶対貼らなくては!

 まずイラストレーターで星を書くというか、星コマンド?をやるのが、最短である。しかしイラストレーターの場合、ちょっとポップな星になった。でもこのポップさがいいのでそのままにしておこう。星はネックヘッドとボディーネックジョイントサイドの2箇所に貼られる。大きさの少し違いものを3種類印刷した。そしてシール台紙に例の赤テープを貼って準備完了だ。

 そして印刷した紙を赤テープの上に両面テープで固定し、カッターで切り出す。


【図63】

【図64】



 さてヘッドに貼って、両面テープのついた紙側を丁寧にはがすと・・・。ほうら、星がきれいに貼られたぞ。


【図65】

【図66】





■■■ 祝い完成 ■■■



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