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■■■ ZO-3 Franken BWR(Stratcaster necK replace) ■■■
■■■ ことの発端 ■■■
何でもかんでもZO-3買う病にかかっていた、数年前までに買っておいたけどクローゼットの肥やしになっているZO-3があまりにも多い。かたや何でもかんでも黒ボディーメイプルネック買う病にかかっていた10年以上前のpギターがあまりにも多い。この二つを合体させてみようという、どうしようもないプロジェクトを立ち上げたのが、今から3年半前のこと。当初はジェフ・ベックコンセプトで行こうと思った。現にアイボリーで塗装までいていた。
しかしどこでどう思ったのか、今となってはその思考を思い出すのは困難である。でも結果から見てどこかで「やっぱりフランケン」と思ったことは間違いない。だって今完成したのがフランケンであるから。本当はもっと似せることもできるのだが、そこまでコンプリートにやる元気はもうない。なので、なんとなく雰囲気が出てればOKとする。
しかし既に何本も作ったフランケンだし、何回もリフィニッシュしたZO-3、さらにほとんどの個体に載せ替えたディストーションアンプ、本来ならサクッと終わるはずだった。なぜこんなに時間がかかったのだろう?というのも思い出せない。つまりボケたのだな。ということで、久々のZO-3フランケン作成記のはじまり。
■■■ ベースモデル ■■■
ベースモデルはZO-3 13号機ライトブルーモデルである。本体もネックもボロボロであるからして、何をやっても後悔をしない個体である。まあネック自体使わないし。購入は2017年12月である。
【図1】ボディーもボロボロ
【図2】ヘッドはマジ汚い。
■■■ ボディーの加工①:コンター ■■■
今回はストラトっぽく右腕内側が当たるところをコンター加工することにした。斜めから見るとZO-3のシェイプを損なうような感じもするが、まあよい。加工はそう難しくもなく、「この辺りを切る」ってボディーに線を引いて、なんとなくそこをなぞるようにのこぎりで切っていくだけ。途中で悩んではいけない。一気に切る。それだけ。
切った後はエッジをペーパーでR付けする。しかしそのままではいけない。コートしてない状態の木が見えちゃうので、そこは「との粉」で目を埋めておく。その後サンディングシーラーでコートしておけばよし。ランディングシーラーを塗ると、いいあめ色になるのでそのままでもいいんじゃないの?と毎回思うのだ。
結局作業スタートは2019年6月である。
【図1】切るのは思ったより難しくない。もともと安物のボディー材であるからして、軽くて柔らかいからね。
【図2】ペーパーをかけるとR部の触り心地が気持ちよい。ちょっと見えるけど、ボディーのへこみ部はパテ埋めしておく。本来は気合い入れてやるけど、フランケンだからね。適当でいいんだよ。
■■■ ボディーの加工①:ネックポケット加工とネック留め ■■■
手持ちのネックをはめてみたらけ、結構きつくて入らない。ということで、ネックポケットを広げよう。闇雲に広げると、隙間が出来ちゃいそうなので、削っては合わせてを繰り返す。最初に大まかにノミで壁を広げ、その後ペーパーで整えていく。
【図1】切るのは思ったより難しくない。もともと安物のボディー材であるからして、軽くて柔らかいからね。
【図2】ペーパーをかけるとR部の触り心地が気持ちよい。ちょっと見えるけど、ボディーのへこみ部はパテ埋めしておく。本来は気合い入れてやるけど、フランケンだからね。適当でいいんだよ。
ZO-3のネックネジ留め穴位置に合わせて、ストラトのネックに穴をあける。この穴をあけるときに、ネックの中心線がブリッジの中心合うようにしておかないと、そのあと大変になるのである。
【図1】ボディーには金属リングがかぶせてあるので、位置決めはらくちんだ。
【図2】中央の4つの穴がZO-3用に穴。ネック留めの木ねじがストラトのそれより太いので、穴も当然太くなる。ストラトの留位置よりだいぶ内側になるので、ちょっと気になるけど、まあ問題ないだろう。ばらしたときに貼っておいたシールに「Selder」って書いてあるので、Selderのネックなんだね。
■■■ ボディーの加工②:ブリッジ位置移動 ■■■
今回の改造のハイライトがレギュラースケール化のための、「ブリッジの移動」である。つけたネックの12フレットの倍の長さの部分にブリッジを移動する。ZO-3の場合、テレキャスと同じようにボディー裏から弦を通すスタイルなので、ブリッジ移動はちょっと面倒である。前々回のZO-3改造でレギュラースケール化は取り組んだのだが(あれ?アップしてなかったかも)、これはレスポールのブリッジで対応した。でも今回はZO-3スタイルのブリッジをそのまま平行移動するのである。
【図1】まずマーカーの位置にブリッジ穴が来るように、ZO-3ブリッジを移動してテープで留めておく。
【図2】その状態で、細めの穴をあけておく。ちなみにテープ留めが弱いとブリッジが動いてしまうので、ちょっと追加した。
【図1】細穴開けた後の絵。黒いマーカー線の上に6つの穴が開いている。微妙に黒線に乗っていない穴があるが、これは「元の」ブリッジ固定用ネジ穴である。
【図2】そのブリッジ固定用の穴も5か所開けておこう。
【図1】何気に前後している感もあるが、ブリッジ通し穴を本来の5㎜(確か5mmだったと思う)の穴に拡張する。
【図2】これは穴あけで出たおがくずであるが、ここで言いたいのは、やっぱり材が安物なので、出てきたおがくずも安物集成材っぽいってこと。まあどうでもいい絵である。
さてここからは、ちょっと緊張の、裏面からの穴あけである。トンネル工事と一緒で、一度に貫通できなかったので、両サイドから開けて中央で「こんにちは」するスタイルとした。というかそれしかできなかった。なので、ずれた場合、ちょっと対応策を考えなくてはならない。さて結果はいかに。4枚目の写真は1年放置後である。なんか作業する気になれない日々が続いていたのだよ。
■一応オリジナルの通し穴からのオフセット量で線を引き、そこに穴をあけた。結果から言って、大成功であった。
■定番の弦ストッパー外し。この辺りはZO-3レスぺ製作記事に詳しく書いておいたので、必要であればそっちを見てほしい。
■こっちも5㎜で穴あけ直し。
■そしてこの絵。いきなりボディーが黄色っぽくなっているが、もともとジェフベック風ZO-3にする予定だったので、アイボリー塗装をした。でもこの塗料、ペーパーをかけると白っぽさが取れて、黄色っぽい色が残るのだ。たぶん白と黄色で調色しているのだろうけど、中で分離しているっぽくもあり、塗料の残り具合を鑑みながら塗装しないといけないっぽい。あと、弦ストッパーの「止まり座」を加工したいってこともあって、こんなバイトを買ってみた。結果としてとってもいい感じに仕上がった。やっぱりツールだよね。
■■■ ボディー塗装 ■■■
ZO-3のストライプ塗装は何度も行っているのでらくちん・・・と思われているかもしれないが、いつも緊張する。特に、黒白赤のフランケンの場合、黒ストライプと白ストライプと赤部の位置関係が肝になる。でもZO-3フランケンの場合、どう頑張ってもオリジナルのストラトと同じにはできない。あくまで「雰囲気」が似ているだけでよい。ってことで、緊張の中にもリラックスがある(変な表現だなぁ)。
あとよくネットでフランケンのストライプ塗装の仕方が分からない・・・と言う人がいるけど、まあ見ればわかると思う。よく考えよう!
■ベースは黒塗装しておく。上にマスキングテープを貼る関係でしばらく乾燥が必要で、その乾燥時間が次の工程に行くのを面倒にさせてしまう理由の一つになる。まあ作業が遅いのを言い訳してるんだけど。前に作った黒白赤フランケン1号機を参考にマスキングする。
■裏も同様に。よくよく見ると、黒白赤1号機はストラトのブリッジを仕込んで、アームできるようにしていたんだった。昔は少ない時間でよくやったなぁ・・・偉い>俺。
■次に白を吹く。ここであまり一度に吹くと、溶剤が下の黒を溶かしてしまうので、数度に分けて薄く吹いていくのがポイントである。
■ちなみに裏蓋はつけた状態で吹く。別々に塗装するのは面倒だし、また裏蓋だけモノトーンにするのも嫌だしね。
■そして黒白フランケンが出来上がる瞬間。何度やってもこのマスキングテープをはがす瞬間は緊張の中にも、ワクワク感がある。
■まずは出来上がった。黒白ストライプフランケン。このフランケンも結構好きなんだよね。ヴァン・ヘイレン1枚目のジャケットにこのギターが映っているけど、かっこいんだよね。ブリッジ下に見える、マスキングテープを適当に引きちぎったような、ラフなギザギザがいいアクセントになっている。やるなエディー!
■さらに赤を乗せるためにマスキングする。下の黒ストライプとの関係をなるべくいい感じにするのが難しい。
■裏面。このマスキングテープが貼られまくった絵も、なかなかいい絵であるな。作っている感が出ていて・・・
■そして最後の赤を吹く。ギター塗装は基本スプレー缶なのだが、市販のスプレー缶の「赤」はその色見が千差万別なのだ。5本くらいから一番いい色味のものをチョイスした。
■裏面。ネック固定用の木ねじも面倒なので赤塗装してしまう。サーフェーサやプライマー使っていなくても、結構赤が食いついた。
■で、かさぶたをはがしていくように、マスキングテープをはがしていく。この瞬間がたまらない。
■フランケンの場合、たまーに、マスキングテープの一部をはがし忘れてしまうこともあることは秘密である。
■ボディー完成
■表側はパーツがついてしまうのでこのストライプが見えにくくなるけど、裏はほぼこのままストライプ全見えである。作業が報われる。
■スピーカーのエスカッションやメッシュネット、バッテリーボックス、ジャックプレートなども塗装した。この辺り、意外と面倒だったりする。特にスピーカーエスカッションとメッシュネットは面倒なのだよ。
■■■ ヘッドたばこ焼け跡 ■■■
フランケンのいくつもある特徴の中で結構マニアックなのが「たばこの焼け跡」である。ストラト系のスモーカーはよく吸いかけのたばこをヘッドの弦とのすき間に挟み込むが、エディーもまさにそれである。タバコがへっと側まで焼けると、当然ヘッドが焼けるのだ。
しかしこの「焼け具合」といのは、塗装などと違って厳格にコントロールができない。それとネックの状態が違う。違うというのは塗装の状態である。エディーのネックはクリアーかけていないんじゃないか?と思われる。焦げ方がマイルドなのである。一方安物ストラトネックは当然クリアーコートがしてある。そして焦げるときにこのクリアーコート部が盛大に焼け反応してしまい、なんとも盛大に焦げるのである。
さて前回のフランケンでこの焦げを再現したときは、まさにたばこを使って再現した。しかし禁煙後はたばこのにおいが最悪に嫌いになっていた。で、たばこに火をつけるときに吹かしただけで気持ち悪くなった。なので、今回はたばこを使わない方法にチャレンジしたのであった。
実はその前まで、焦がすためにおあれこれ思案していた。半田ごてを微妙に浮かしたらどうだ? 線香が使えないか? 焼いた枝をおしつけたらどうだ?等々。しかしどれもしゃっきりしない。やはりたばこっていう、不安定な熱源が、あのゆるい焦げを作るのには最適と思わざるを得ない。でもたばこは嫌。
ってことで、ひらめいたのが「線香」作戦である。
■線香を粉末化させて、たばこのかわりにならないか?とひらめいた。
■まずは線香をビニールに入れて、プラスティックハンマーでたたいて粉末化する。結構いい匂い。
■粉末を撒くものを何にするか?キムワイプで巻くとタバコっぽくなりそう。くしゃくしゃにしたラップもなんかよさそう。
■一応二つ巻いてみたけど、感触からキムワイプに決定。
■で、木材にあててみた。何気にいい焦げ具合じゃん。でも内心、ギターはクリアー塗装してあるから加反応しそうだなぁ・・・でも事前にテストもできないしなぁ、と。
■で、結果がこれ。懸念していた通り、焦げ過ぎた。茶色じゃなくて黒じゃん・・・
■■■ 組み込み ■■■
組み込みと言っても、それほど見るべきものがない。
■ストッパー位置を動かした。前のZO-3純正位置の穴はフランケンだから(適当でいいから)残しておく。
■マイフランケンはディストーション回路が必須である。
■■■ 祝い完成 ■■■
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