■■■ 09年8月22日 絶叫マシンを制覇しに行く ■■■


■■■ その1 ■■■

 これは8月22日の朝6時から21時に起こった出来事である・・・
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 よみうりランドはそろそろ飽きて、でもディズニーランドは混みそうで、となると、やっぱり「富士急ハイランド」ですね。




 と、富士急のホームページにある割引クーポンを印刷して、えっ、でもメルマガ会員になればもっと割引するじゃん、とメルマガ会員になって更なる割引きクーポンを印刷して、あっ、HACの広告に「富士急ハイランド割引クーポン、これすごい割引じゃんと、3回楽しめた割引天国であったのだった(ちなみに最後のHAC割引で3700円)。

 さて、開園9時(ちなみにお盆ウイークは7時開園だった)に合わせて、下道なら3時間も見れば楽勝と、20号を大月まで快適にはドライブし、大月から河口湖方面にさらに快適に走ったら、8時過ぎに到着してしまった。う〜ん、どうしよう?とかすめた駐車場を見ると結構車が止っているではないか、すぐ参戦だ。と、おもむろに駐車場へ突進した。しかし駐車場に止めると、チケット売り場?(実はただの入り口だった)から500mほど行列が出来ている。おいおい、このままだと、チケット買うまでに1時間はかかるじゃんか。と、ちびまるこちゃんよろしく、額に縦棒が何本もはしった。

 しかし、どういうシステムか?9時15分くらい前に列がやけに早く流れ、実際はただの入り口だったところを過ぎ、お土産屋の中を抜け、あっという間にちょっと安っぽいチケット売り場にたどり着き、ゲートをくぐったのは、ちょうど9時っていう、よみうりランドのよりよっぽどいいシステムだった。けど何で動いたんだろう?

 なんてことはどうでもよく、富士急と言えば絶叫マシンであり、「フジヤマ」「ええじゃないか」「ドドンパ」の3大コースターのうち、「フジヤマ」に並んだ。開園直後はまだ人が少ない時間に、一番乗りたいものに行くのが王道だからである。しかし我が家は事前学習をしていなかったため、とりあえず一番近いところにあるフジヤマを選択したのであった。






 開園早々でありフジヤマには30分待ちで乗ることが出来た。やはり開園早々に一番乗りたいものに乗る、というのが王道のようだ。それに一番前着座なんというおまけ付きである。




しかしこのフジヤマ、すごいGがかかるのだ。それに怖すぎる。立て落下は怖いけどまあ安心は出来る、だがカーブは「なんでこのままレールか外れて飛んでいかないの」っていうくらいのすさまじい横Gである。F1パイロットはこのGを感じながらドライブしていると思うと、なんだか彼らに尊敬の念を抱いたのであった。そしてフジヤマを降り立った我がファミリーはヘロヘロになっていた。

 続く乗り物は「ドドンパ」だ。なぜかといえば、フジヤマに並んでいるときに、目の前をすごいスピードで駆け抜けていくマシンにハートも射抜かれたからである。あの加速力はぜひとも体感してみたい。そしてドドンパの列に並んだら「1時間半待ち(実際は1時間10分ほどらいし)」とあった。5分くらい並んだが、1時間半も並んでられないぜ!と列を抜けた。待てないお父さんである。







■■■ その2 ■■■

 うちの娘は大体クラスで一番小さいほうで、運動会の時は見つけやすくてよろしい。が、遊園地の身長制限はいつまでたってもクリアできなかった。しかし、今回やっと130cmに届いたので、ほとんどのアトラクションに乗れることになった。そして彼女が前から一人乗りしたかったゴーカートに連れて行かれた。まったくゆる〜いゴーカートであるが、娘は今までお父さんとかお兄ちゃんの運転で助手席に甘んじるしかなかったので、たいそう喜んだのであった。まあどの親もそうだろうが、子供の喜ぶ顔が一番の癒しなのである。

 そして次はどうしよう?と言っていたら目の前に「トンデミーナ」なるアトラクションがあった。一度に数十人乗れるものであり、次の回に即乗れそうだ。でも娘は唯一乗れない制限(137cm以上)だったので、お父さん一人でチャレンジした。しかし結果は惨敗である。何が惨敗かと言うと、回転モノにめっぽう弱くなった三半規管が脳に危険信号を発したからである。つまり「気持ち悪くなった」のだ。




 とりあえず空中にいるわけであるから眺めが良いのであり、らかみさんと娘に手を振ろうと思っていたのだが、見つからない。降りたら携帯にメールが入っていて、「グレートザブーン」に行って来る、と、つまり置いていかれてしまったわけだ。なんだよ、と軽くつぶやいて、ならこっちも制覇してやるぜと、「トンデミーナ」の隣にある「ムーンレイカー」に乗り込んだ。なぜかといえば、これも定員30名くらいなのだが、7〜8人しか並んでいなくて、さびしそうだったからだ。変に気を使う私なのだ。しかしこれも惨敗だった。なぜかと言えば、まさしく回転系だからである。動いた瞬間に「後悔」した。乗らなきゃ良かった、と。

 しかし遊園地、やっぱり偶数で来るのが良いのである。ほとんどの乗り物が偶数対応なのだ。なので、こういうイベントに参戦しなくなった長男がいないのは痛い。誰かが(ほとんどお父さんが)一人乗りになる羽目であった。これは結構悲しいものがある。

 さてグレードザブーンを探しに出掛けたが、見つけた瞬間驚いた。ほんとに「サブ〜ン!ビシャビシャ」って感じである。な〜んて見ていたらかみさんと娘がちょうど出てきた。娘はフードかぶらなかったみたいで、「ビシャビシャ」である。でも、ケロケロとそれを楽しんでいるのである。子供だなぁ。








 そしてもう一度乗りたい娘にせがまれて、お父さんも同乗。10分くらいで乗れてラッキーなのだが、やっぱりザブーンはすごかった。その後も大変気に入った娘は結局、5回も乗り、最後は果敢にも合羽なしでチャレンジである。子供は水が好きなのね。

 さて、お父さんはこのグレートザブーンをめちゃくちゃいい被写体と結論付け、写真を撮りまくった。さらに勢いにのり、ザブーンを上から見れる橋からの撮影を試みた。橋の端のほうに立ち(オヤジギャグではありません)、足元が濡れているのに「ここなら大丈夫だろう・・・」なんて、なんで大丈夫と思うかさっぱり分からない思考になって、いざザブーン状態になって、そのザブーンが飛んできちゃって、やっぱやばいじゃん、と0.064秒で悟って、その瞬間無意識にザブーンに対し背中を向けてカメラを守った。結果はご想像の通り、背中側が頭から足までビチョビチョに濡れてしまった。軽く絞っても水がジャージャー流れるくらいのすさまじい濡れ方である。子供と同じじゃん、お父さん。




■■■ その3 ■■■

 次なるは「ナガシマスカ」ってな名前の水上をボートで流されるものに行こうと思ったが、2時間待ちで撃沈。




 ならば、と近くにあったなんとなく面白そうな、ハム太郎のコースターに並んだ。なんとなく並びが少なかったし。しかしここでやっと列に並ぶ極意を理解した。並ぶ人数が問題なのではない。回転率が問題なのである。つまり、このハム太郎は二人乗りであって、かつ乗り物の運行間隔が長いので、列がぜんぜん進まないのだ。30分待ったが、悲しいくらい列は進まない。これ以上のロスを避けるべく、列から離脱した。

 離脱するとすぐそこにハム太郎村を上部から眺めながらこげる空中自転車がすいていることに気が付いた。よし、これだ。まあどこにでもあるゆる系であるが、子供が楽しんじゃてるんだから「よし」である。お父さんと1回、お母さんと1回の2れんちゃんであった。やっぱり待たずに乗れるのは最高である。

 そして次はフリーフォールという言葉が一番しっくり来る「レッドタワー」である。よみうりランドで何度も乗ったのだが、やっぱり娘は身長制限で乗れなかった。で、リベンジである。これは何度乗っても怖い。怖すぎだ。一気何10メートルも登って、そこはもう自分だけがいる感じである。そして落ちるまでの数秒がまた怖さを何10倍にも増長するのである。で、落ちた瞬間のお尻の穴に力が入る感じというか、体が宙に浮く感じと言うか、最高潮に達した。しかし、その最高潮から一気に楽勝モードに入ってしまうところが面白い。言うなれば方形波に時定数を持たせた感じである。




 次は「パニックロック」なる、いわゆるパイレーツ系でありかつ、すぐ乗れる系である。

 さあ、そろそろ書くのが疲れてきた。文章の切れもなくなってきたぞ。

 そして、落ち着ける観覧車。お父さんは結構観覧車が好きなのである。で、この観覧車8かごに1つくらいの割合で、全シースルーで二人乗りのラブラブかごが用意されている。やっぱりこういうラブラブに乗っているラブちゃんたちがいるのでほほえましい。これもあっという間に乗れるので○。

 続いて、各日に冬はスケートリンクになるだろう、プールでの足こぎボートだ。普段なら盛り上がるのだが、なんだかもう疲れちゃって惰性でこいでいたのだった。

 さあ大物にチャレンジ、と向かったのが、朝向かった「ドドンパ」である。しかし当然ながら朝より混んでいて、2時間待ちとなっていた。8人乗りであるが、やはり運行サイクルが長いらしい。とても乗りたいが断念だ。さらにCMでやっていたらしい(私はテレビをあまり見ないので良く分からない)「鉄骨番長」、すごく高いところを回る回転ブランコであるが、これも2時間待ちで断念だ。残るは一番絶叫型と思われるアレである。

 そうだ、「ええじゃないか」である。轟音をなびかせ動いているところを見ると、めちゃくちゃである。何がなんだか分からない。それは基部(レール上)から延びる片持ち梁に片側二人分のシートが用意されている。この「片持ち」ってのに危うさを感じるのに加え、そのシート自体が片持ち機構からは独立して回転する機構になっているのだ。言葉で説明するのは難しいが、見ているのを見れば一発で危うさを感じるのは明らかである。しかしこの「ええじゃないか」、なんと2時間半待ちとある。時間を逆算すると、乗れるのはもう19時を回った頃で、つまり夕暮れなのである。迷った。が、富士急にきて絶叫マシンに乗らずして何に乗る、がごとく、列に並んだ。






■■■ その4 ■■■

 「ええじゃないか」の2番目の「え」は何で逆さにしているのだろう?やっぱりコースターだからか? しかしさすがに「呼び物」として作っただけのことはある。




 さてそのええじゃないか、問題は列に並んで30分くらいたったときにやってきた。娘が叫んだ。

「あっ緑に人が乗ってない!」

 緑というのは車体の色である。暇すぎるので、いろいろ調査できちゃうのであるが、ええじゃないかは緑と青の2台で運行されている。そのうちの緑が人を乗せてない。不安だ。そして次の青がきた。そして結構時間がたって、次に来たのは・・・また青だった・・・。ん?緑はトラブルか?遠くで何か放送している。2台運行が1台になれば、さらに長時間待つことになるだろう。実際、行列の動きも遅くなってきた。やばい、やばすぎる。どうにかしなくてはならない。行動する決断をするか、動かない決断をするか?電車の事故なら動く決断で結構失敗している。さらに、ここで動いてリカバリーできるとすれば「ドドンパ」しかない。でも絶叫度としては「ええじゃないか」が断然上回っていそうだ。

 人生は新しい道を選ぶ人と、選ばないで後悔する人がいる・・・あれ?その論旨はおかしい? 選んで後悔、選ばずに正解もあるんじゃないって? でもあえておかしい論旨のまま話を続けると、私は後者に属するかもしれない。前者だったら、数年前にたんまりお金をもらって、いまは別会社である。で、結局決断の付かないままやるせない気持ちで列に並び続けた。そしてさらに30分後、「おおお〜緑が無人で動てる・・・」 これはテストじゃな、と思った通り、その後の青の後に、緑が人を乗せて動いたのだった。よしよし、あとは自分達が緑に当たらないだけだな。ちょっと心配だよね。

 そして並び始めてから2時間半後、そのときはやってきた。




 外はもう夕暮れである。さすがにこの新しいアトラクションは他のアトラクションと違い、サポートする係員がめちゃくちゃ多い。それだけ厳重にしているのだ。普通のアトラクションなんて、一人か二人である。だが、これは10人は越えている。そしてまたもや先頭に乗ることになった。なんだかこの日は先頭に縁がある。で動き始めたええじゃないかは寝ている状態、しかも後ろ向きに動き出した。




 後ろ向きだから、頂上がどこだか分からないまま、ひたすらガタゴトいう音を聞きながら待つ。するといきなり垂直落下だ。その後は何がなんだ分からなかった。娘もかみさんもどうなっているのかさっぱり分からないと言っていた。例の片持ち+独立回転が今の向きや方向を分からなくさせるのだ。でもすごかった、ということだけは記憶に刻まれた。

 そして20時までやっているにもかかわらず、ほとんどの乗り物は19時で終わってしまった。なので我が家の富士急ハイランドもええじゃないかで終了となった。終了じゃなくても、もう疲れて疲れてヘロヘロだったから・・・というのはウソで、実は最後に「グレートザブーン」に乗りたいを言う娘がいたのだが・・・

 女の子は友達同士のお付き合いが結構大変である。娘も帰りに何かお土産を買わなくてはいけない、とあーでもないこーでもない、と悩みまくっている。7人に400円のものを買うと2800円で、やっぱりこずかいではそれが限界で、でも400円じゃそれほどいいっぽいものもなく、もう付き合わされるほうはへとへとである。

 そして駐車場を出るのであるが、ディズニーランドと違い出るのに大渋滞ということが全くないのは最高であった。そのまま山中湖方面に向かうが、外は寒いくらいに涼しい。やっぱり山中湖である。本当ならば、このままこのあたりの宿に泊まっちゃうのが最高である。

 めざしは「ほうとう」屋は混み混みである。で店に入ったら「もう閉店ですので」と追い返されてしまった。ぐやじい〜。ならば、と山中湖付近にはいくらでもほうとう屋があるのだ。初めてほうとうを食べた娘は満足の笑みを浮かべている。

 さああとは帰るだけだ。山中湖を周ると富士山に山登りの光が点々としていて、めちゃきれいだ。続くお決まりの道志街道はすこぶる快適である。峠ではまさに!というような巨大な角を持った鹿が道路わきにいたりするのだ。はじめてみたぞ。さらに道志街道は年々ワインディングが直線道路に変わってきたりしてて、楽度合いが急上昇だ。くわえて信号が2箇所しかない。行きに13.5km/lだった燃費も帰りの無信号快適ドライブでどんどん上がって行き、家に着いたときは16.5km/lなんていう、帰りだけだったらどれだけいったのよ、っていう状態であった。車は止まらないで走るのが良いということを再認識させられたのだった。

 絶叫マシンの富士急ハイランド、皆さんもいかが?