■TOP > パドックで楽しむ

■■■ 第11話【サーキット探索】 ■■■

 フリー走行が終わったのはお昼近くだった。で、ロックタイトのスタッフの方が来て「お昼はどうされます?」とな。なんじゃ、お昼までサービスしてくれるの? 早朝駅前で買ったコンビニおにぎりがまだ手付かずに残っていたので、丁寧にお断りした。新幹線の中でも興奮していてのどを通らなかったし、おばちゃんみたいに社内でむしゃむしゃ食べるのもあまり好きではないし、サーキットについてからも血液沸騰寸前でおなかなんてぜんぜん空いていなかったし。が、さすがに落ち着いてきたら食欲も出てきて、残っていたおにぎりをおいしく食べたのだった。う〜ん五目系は美味じゃ。

 一息ついたあと、「それじゃあ、ちょっくらその辺でも見てくるか」と、スタンドを離れた。しかしすごい人だ。みんな席を離れて昼飯やグッズ購入とお金の浪費に励んでいる。この不景気な時に、売れる売れる。マクラーレン仕様のVTRとかフェラーリ仕様の真っ赤な外装のDVCとか作ったら売れるで、ぜったい。よし、俺が企画をまとめてフェラーリと交渉したる。





 さて俺はと言えば、電池購入に走ったわけだ。貧乏根性を出していくつかのショップを見て回ったけど、どこも同じ値段である、\1950なり。
「ヨドバシで買えば¥1100なのになぁ」と思ったところでどうしようもないので1つゲット。う〜ん、思い出したぞ。以前にこの一眼レフで電池切れしたのも、抽選で当たった”田宮模型社内見学会”に行ったときだった。あの時も静岡のカメラ屋で高い値段で電池買ったんだった。どうも出先で電池がなくなるものだなぁ。
さあ電池を買えばあとは好きな行動だ。

 まず欲しかったのが、首掛けパス入れ。チケットをいろいろなゲートで見せなくてはならないのだが、いちいちポケットから出すのは疲れるし、紛失の危険がある。それにこのパス入れってなんかかっこいいのだよ。これはもう選びたい放題って言うくらいいろいろなものがある。しかし、「今年の最新デザインものを買ったとしても来年はお古になるのだ」と、自分を納得させて一番安いものを買った。何が一番安かったかって? それはなんと“GOOD YEAR”のものなだ。GOOD YEARは98年限りでF1撤退したので、グッズが余っていたんだな、たぶん。でもGOOD YEARのF1タイヤ(本物)を2本も持っている俺のこと、撤退しても好きなのよ。しかし今になって思えばスリックタイヤを買っておけばよかった・・・

左:92年もの〜18インチリア(OZホイール付き)        右:94年もの〜15インチリア



 さて、購入早々パスを首にかけてみる。 「う〜ん、いいねぇ、なんからしくなって来たぞ」と、にんまり。 これが500円のパスケース。



 かくして俺の首には、コンパクトカメラとデジカメとパスケースが掛かることになった。もうオノボリサン状態だ。しかし肩ではなく首にかけるというのは、大変便利だ。浅草にいるおばはん達や、東北から出てきたオノボリサンばんざーい(決して東北人を馬鹿にしているものではないぞ。うちの奥方や実父母も東北人だもんね)。

 さあ、次はいよいよ”F1好き好き&模型好き好きメール友達Iさん”との出会いだ。俺は小学生の頃からアマチュア無線なんちゅう、いかにもオタクの走りみたいな事をやっていたのだが、知らない人と話すことを結構楽く感じていた。だから、Iさんと合うのは結構楽しみにしていた。事前のメールでは「私のうちに泊まって下さい」なんて言ってもらっていた。彼はモナコGPに一人で行ったり、新婚旅行としてオーストラリアGPに行ったりと、生粋のマニアなのだ。また、その写真たるやすごい数らしく、ちょっと拝んでみたかった。N山という最終コーナー内側の小高い山辺りにいると言っていた(「言っていた」といっても肉声で話したことは無くて、すべてテキストでよ)。しかし聞いていた”ジタン”の帽子を探すが見当たらない、N山からダンロップコーナーまで行ってみた。いない。まあ、「いつか会えることもあるだろう」と探すのをあきらめて、サーキット探検を続けるのだ。N山から見た最終コーナーだ。昼でもあり客席もまばら。観覧車がいい感じ。

 自由席では子供を連れた一家がハイキング気分で観戦していたり、ちょっといい感じだぞ。我が家もいつぞやそんな風に過ごしてみたいものだ。



←前の話 ↑ 目次へ 次の話→