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■■■ 第49話【デビクル超接近遭遇】 ■■■

 Sさんの面白い話を聞いていると、パドックにマクラーレンのドライバー“デビッド・クルザード”がやって来るとの案内があった。マクラーレンのスタッフ(外人)と通訳のおばさん(日本人:お姉さんだったのかも?)が正面ステージ?に構えて、ドライバーが来る前に練習をしようといっている。公開放送のADみたいなもんだ。

 「さあ、みんな、これからデビッドがくるけど、ドライバーっていうのはのせられると張り切っちゃうもんなんだ。だからみんな思いっきり拍手してちょうだいね」

「さあ、は〜くしゅぅ〜」

「パチパチパチ」

「う〜ん、まだまだ足りないな。これじゃぁ、デビッドもアーバインにやられちゃうなぁ、もっと盛大に、はーくしゅぅぅぅ」

「パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ・・・・・」

「まだまだまだまだぁ」

「パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ・・・・・」

と、こんな具合である。

 そんなこんなでデビッド登場だ。我等がパドックで談笑しているときはコースでクラシックカーに乗って、ドライバーズ・パレードをしていたようだ。パレードはあんまり興味がなかったので見なかったけど。そして俺は「ちょっと写真撮ってきますね」と、デビッドに近づいた。しかし面と向かってデビッドを見ると、その顔の迫力に圧倒させられるなぁ。



 5分くらいのやり取りでデビッドは去っていった。裏口があるかないかは分からないが、俺らと同じ出入り口から出て行った。そのときは一番出入り口に近い我々のテーブルをかすめていくわけだ。俺はといえば、相撲の退場時に力士をバシバシたたく観客のごとく、デビッドのレーシングスーツに軽く触れて喜んでいたのであった。

ミーハーである。

接近デビッド



30cm接近!





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