いよいよ町に向かおう。一応「町」と書いているが印象は「村」。気を使ったが、道路の標識に「今帰仁村」と書いてあったからいいかな・・・
しかしどこに行ったらよいのか?勘所が働かない。雨は強くなってきたし、風もすごい。そして外には当たり前だが、誰もいない。第一村人・・・なんて見つけようもない。行先は二つ。一つは村中心部に行く。もう一つは住宅地?を歩く。結果、中心地よりも生活感が見られる住宅地を選んだ。バスが通るだろう通りに出た。おっ、新しい家を建てているぞ。やっぱりコンクリ作りの屋上型だ。何か理由があるのだろうけど、理由を知りたい。ググればすぐに出てきそうだけど・・・。
ポツンポツンとある生活路住宅裏道を歩くと、家の前にこの地名の書いてある石がどの家にもある。とても立派な石だ。この時はあまり真剣に考えなかったが、数日後にこれがなんだか判明した。しかしところどころ、もう人も住んでいないような家が点在するのは気になった。これはそのあと、他の街・村を歩いたときも感じた。東京で狭い家で暮らすより、できるんだったこういうところを買って、ゆっくりする時間で人生を全うするのも良いよね。
そしてどの家にも門柱があって、そこには必ずシーサーがいる。いろいろなデザインのシーサーがいる。これが楽しい。そのシーサー、調べたら、オスメスセットなのだそうだ。右のオスは口を開けて幸せを吸い込む。左のメスは口を閉じて吸い込んだ幸せを逃がさない、と。おお、なんかいいぞ。
そのあと、シーサーを大量に買ってしまうことになるのであった・・・・
新しめの家もある。平屋が多い。庭が広い。どう見てもこっちの家とはテイストが違う。などなど、雨の中でも家を見て楽しめるね。バス通りから並行している生活路横には、ずーっと木が植えてあった。海からの風を避けるためか、畑の土ぼこりを避けるためか分からないけど、ここを牛車が動いていたらいいなぁ?と勝手に思う。もう勝手に沖縄イメージを作って、そこに近づいてほしいって勝手な考えをしているのである。
しばらく行くと、またバス通りに出た。やんばる急行の空港線の最終到着に近づいた。急に坂になって海側に下りていく。こうやって遮るものが無くなって、強風をさらに全身に受けることになる。前日に運ちゃんが「ペルパライソ」と言った、ホテルまで行ってあとは引き返してきた。
バス通りに戻った。戻りは裏道ではなくバス通りを歩いてみよう。しかしここで「ん?」と。ああ、首に巻いていたお気に入りのタオルがなーーい。どっかで落とした。残念ながらあきらめるしかない。運が良ければ見つけられるかもしれないが。
通りにある標識には「今帰仁”村”」とあるじゃん。そして今帰仁村の中でも「渡喜仁」という地域らしい。やっぱり地名が沖縄って感じだなぁ。
さて誰もいないバス通りを歩いていたら、「あっ!」と叫んでしまった。なくしたタオルがあるじゃないか? 誰も人が通らなかったのか、通っても誰も拾わないのか(多分前者)、落としたそのまんまっぽくいた。これって、行きに「沖縄の新築」を撮った時に落ちたのだと思われる。何かをやると何かが起きるんだな。
さてデジカメ番長としてなんでも撮る私だけど、カメラを出すの億劫な雨と風なので、載せる写真がないのである。帰りの崖横の急坂にカタツムリがいた。何気に撮ってたら車が通って「こいつ何撮ってんだ?」と不思議な顔をされたのだった。