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■■■ 弘法は筆を選ぶ ■■■

  子供の頃、プラモデルなんてニッパーと接着剤とヤスリだけで作っちゃたもんです。そしてF1ブームとともに復活した”大人のプラモデル”。完成する作品数の二乗に比例して増えるツールと在庫! しかしこのツールは男の心をくすぐります。ツールってそれだけで芸術だったりしますね。そんな手にフィットするツールを紹介しましょう。


■■■ 切断関連ツール ■■■



◆カッター
 ニッパーとあわせてもっとも手にする時間の多いツールです。通常以外の使用法としては、やすりの機能に近い使い方、刃を立ててパーティングラインの出っ張りを削るとかが多いです(これはキーキー音がするのでかみさんに評判悪し)
◆Pカッター
 ブラ板やアクリル板といった、比較的厚い板を切るのに使います。この刃は強力で3回くらいけがくと板は簡単に割れてくれます。一応名門”OLFA”製(田宮のPカッターも歯はOLFAです)。
◆デザインナイフ
 カッターと違った切れ味なのは刃の入る角度が浅いからでしょう。刃の向きも違いますからね。カッターのようにパキパキ折っていくコストの安い刃と違うので、デカールの透明余白ニス部等、それなりに繊細な場所で使っています。タミヤ製とOLFA製で繊細度合いで使い分けしてます。
◆サークルカッター
 文字通り丸いものを切り出す時に使います。たとえばRA273の日の丸デカールとかかな? まだ使ったこと無いです。

***ちなみに”OLFA”とは日本のメーカで「折る歯」がその語源と最近知りました・・・


◆ノコ
 タミヤののこぎりです。刃が結構粗いのでガシガシ切っていけます。でも刃が粗い分、切り代として1mm弱くらい必要です。
◆トライツール/モデリング・ソー
 極薄/極小歯のエッチングのこです。エッチングのためえらく薄く、切り代をそれほど心配する必要がありません


■■■ 穴あけ関連ツール ■■■


◆ピンバイス
 これも絶対無いと困る使用頻度の高いツールです。問題はドリル歯です。最細は0.3mm、すごく折れやすいにもかかわらず高価です。1/43ホワイトメタルには0.3mmを良く使うのですが、これがまたよく折れるんだ・・・


■■■ テンプレート ■■■

 タイヤのショルダーにあるメーカーマークはテンプレートを当ててスプレーで仕上げています。模型でも同じように仕上げるととてもそれらしくてグッドです。でも93年以降は印刷になってしましました。だから92年までのマシンにしか使えないのです。1/12はこんな感じ、1/20はこんなだったりこんなだったり、1/43はこんな


◆Make-Up製
 見ての通り、必要部分のみ(もしくは半月状)タイヤにかかるタイプです。当然吹いた後、余分についてしまった白をふく必要があります。でもマークの位置決めがやり易いのがメリットです。




◆wave製
 MakeUpのもとと違い、タイヤ全体が隠れるようになっています。ガイドもついてます。さらに一時期めちゃくちゃ流行った、タイヤの管理番号用のテンプレートもあったりして盛りだくさんですね。



◆天賞堂製
 これは92年までのタミヤ製幅広タイヤにあわせた、タイヤにすっぽりかぶせて使えるものです。ちょっと高いのですが、位置決めの必要もなく非常に使いやすいですね。天賞堂は鉄道模型の世界では有名なパーツ屋さんらしいです。


■■■ モーターツール ■■■



◆リュータ
 ホワイトメタルに手を出すと断然欲しくなるのが、このリュータです。リュータといえばドレメルって感じですが、とりあえず安価なプロクソンということで。先端につけるビットを変えることで削る形をあれこれ代えられます。ちょっと違ったところでは丸ノコがありますが、プラを削るとすごく気持ちいいですわ。今は100円ショップでもリューター対応のツールを売ってます。バフやらブラシやら丸のこもあるのです・・・


 ■■■ つまみ関係ツール ■■■


◆ピンセット
 細かい部品をつかんだりまあいろいろと使い道がありますが、良く使うのは、デカールを貼るときマークをつまむのと、スプレー仕上げでたっぷり吹いた時に乗ってしまった埃を瞬間的に取り去るっていうのですね。右にあるのはつまみ置きピンセットですが、ほとんどクリップで代用できちゃうので使ったことがありませんです(もったいな!)



◆クリップ
 100円ショップで売っていたクリップがいい感じです。なぜかと言えば、普通のクリップ(洗濯バサミ)は開きの角度がついちゃうのに対して、このクリップは先端がフリーになっているので並行につかめるのです。パーツを接着するときに大活躍してくれます。


■■■ やすり ■■■


◆やすり
 ホワイトメタルでの必需品です。細かい目のものはすぐ目詰まりを起こすのでまめなケアはマストです。



◆耐水ペーパー
 田宮のモノが使い易いです。180番から2000番までこうやって使い易いサイズに切って、100均ケースに閉まっておきます。新品の消しゴムにペーパーを巻いて使うのが好みです。模型道への一歩は耐水ペーパーから、といっても過言ではありません。ちなみにDIYショップとかで購入する耐水ペーパだと田宮のものより同じ数字でちょっと荒い感じがします。


 ■■■ パテ・ボンド・テープ関係 ■■■



◆パテ・ボンド
 プラモデルはその成型過程を考えるとパーティングラインや接着面、ひけ、押し出しピン跡の要修正個所が多いわけです。またセミスクラッチやらでもパテは使用頻度大です。でもくさいのが難点です。一番手軽に使えるのは青いビンに入っている「溶きパテ」です。でも楽な代わりに「ひけ」が大きく、ちょっとした修正のみになりますね。オレンジキャップのラッカーパテも使い易いですが、上から塗装するとその溶剤でひけることがあります。なので2液性のポリパテを使うのがいいんですけど、コレが強烈な匂いを発します。硬化剤(緑の小チューブ)がなくなりやすいのも難点。あとがっちり接着しようと思ったら「2液性のエポキシ接着剤」がよろしいかと。
◆セメント
 いわゆる接着剤ですが、プラモデルの材料であるスチロール樹脂を溶かす機能なのですね。接着面にわざとたんまり盛ってその後のパテ盛りを省略するのにも使ったりします。左の緑色のものは溶剤の成分が多い”サラサラ”タイプです。毛細管現象で隙間に入り込んでいきますが、接着力は弱いので注意が必要です。



◆テープ
 マスキングテープはタミヤ製のオレンジ色のが粘着具合かつケース入りでよろしいです。でもスプレーとかで大面積をカバーするときは必要に応じて安物テープも使用します。でも最近分かりましたが、安物テープは粘着材が模型に残ることが多く、使わないようになりました。塗りわけラインには曲線になじむモデラーズの”ハイテクマスキングテープ”も活躍します。ブレーキオイルラインのサスペンションへの固定は回路エッチング時に使うテープもグッドです(電子工作少年の名残)。


 ■■■ 液モノ関係 ■■■


◆マスキングゾル
 塗装の時に使いますが、ほとんど使ったとこがないです。これ変な匂いがします。
◆モデリングワックス
 いわゆるワックスですが、通の人によるとメーカによって研磨剤の混入量が違うので使い分けるといいらしいです。最後にこのワックスをかけるとテカテカになるので非常によろしいです。
◆マークソフター
 最近のレースカーはカラーリングが超複雑。それを模すのはデカールだったりするので、年々デカールが大きくなってくる傾向大です。そして車の複雑な曲面にデカールを貼るわけで非常に骨が折れます。だって球面にフィットする平面なんて無いですからね。そういうことでデカールさんには伸びたり縮んだり(縮めないって!)してもらわなくてはなりません。普通は暖めると結構やわらかくなってくれるのですが、面倒くさいのでマークソフターで強制的にやわらかくします。でも使いすぎるとデカールが破損しちゃうので、バランスが大事なのです。


 ■■■ 塗装関係 ■■■

 モデラーへの第一歩はスプレーで塗装するか否かでしょう。圧が高く大量の塗料を吹ける缶スプレーは便利でよいのですが、細かいところとか自分で調合した色を吹きたい場合は、ハンドピースを使うしかありません。ハンドピースは毎回面倒ですが、それだけのことはある結果を残してくれます。


◆コンプレッサー
 田宮のHGコンプレッサーが愛器です。さすがに今となっては役不足の感がありますが、まだ現役続行中です。でも湿度の高い日に吹くと水が一緒に出てきちゃうっていう経験をしてから、水抜きをレギュレータを入れることにしました。出口が二股に分かれているので、ハンドピースを2本つけられて超便利になりました。



◆ハンドピース
 一番最初に買ったのはオリンポスのヤング8です。シングルアクションだったり缶スプレー対応だったりで、結局一度も使ったことがありませんでした。次に買ったのは田宮のHGブラシ。ダブルアクションで今でも使っています。カップがネジではずせるタイプなのですが、ネジ口が少し小さく掃除がしにくいのが難点です。そして最後に購入したのがクレオスのもの。0,3mmニードルでカップ一体型のものです。コレのほうが使い易いなぁ。そうそう、これを書いていたら、もうひとつハンドピースを発見しました。クレオスの前に田宮の安いの買いました。そしたらシングルアクションで使い勝手が悪すぎ。たんすの肥やしになっています。



◆塗料
 昔は田宮アクリル/エナメルでしたが、やはり漢モデラーは「グンゼ・ラッカー」でしょう。溶剤が臭いし手が荒れるし散々ですが、やはり塗膜の強さはこれが一番です。それにグンゼのはふたが開けやすくていいんですよ。田宮のは塗料がねじ山に入って固まっちゃうと、すっごく開けずらいのです。さらに思い出すと・・・3次元CADでモデリングしたのは、グンゼの蓋が初めてでした(あの時は感動でした)。
◆溶きパテ
 塗装前のサーフェーサーは今や必須になりました。でもスプレーのものだと細かいところに吹くのは無理があります。そういうときには「溶きパテ」をブラシでふけばよいのですね。



◆溶剤
 塗料に応じた溶剤を使いましょう。でもブラシで吹くとその掃除のために溶剤の消費が増えるのです。最近はほとんどグンゼのラッカーなので、溶剤もたくさん消費します。なので大ボトルを買いますが、やっぱりビックカメラの3割引きでまとめ買いです。
◆メタルプライマー
 いわゆるプライマーですが買ったはいいがどこに使うか?悩んでます。メタル系にはサーフェイサーで済んじゃうしねえ。
◆マークソフター
 最近のレースカーはカラーリングが超複雑。それを模すのはデカールだったりするので、年々デカールが大きくなってくるんです。そして車の複雑な曲面にデカールを貼るわけで非常に骨が折れます。だって球面にフィットする平面なんて無いですからね。そういうことでデカールさんには伸びたり縮んだり(縮めないって!)してもらわなくてはなりません。普通は暖めると結構やわらかくなってくれるのですが、面倒くさいのでマークソフターで強制的にやわらかくします。でも使いすぎるとデカールが破損しちゃうので、バランスが大事なのです。



◆模型用カラースプレー
 カラースプレーは田宮とグンゼが基本です。グンゼと田宮では明らかに臭いが違います。さらに同じ田宮でもラッカー系とポリカ向けでも違います。さらにさらに、同じラッカー系でもマールボロ・マクラーレンの蛍光レッドは染料系塗料なのでこれも臭いが違うんです。面白いよぉ〜。
◆カー用ソフト99
 やっぱりサーフェーサーはソフト99なのです。これが一番いいのです。粒子が細かく1/43でもばっちり! 一時期店頭からぱったり消えましたが、最近復活してきたようです。
◆サーフェーサー
 サーフェーサーも田宮とグンゼの戦いなのです。でも私としては「田宮の勝ち」です。それは白のサーフェーサーとして、その仕事は下地を隠蔽することなのです。これがグンゼより田宮の方が優れてます。グンゼは2ランクの濃さがありますが、濃いほうでも田宮より隠ぺい力が薄い感じです。



◆塗装をする際の大きな問題が「パーツをどう保持するか?」なのです。こういう割り箸と爪楊枝が安上がりでよろしいのです。バリエーションとして割り箸の先にクリップをつけたりもします。


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