風にあおられながらも無事着陸した那覇空港は雨であった。
最近ディスカバリーチャンネルで「航空機事故」なんてのばかり見ているもんで、エンジンは止まってないか?とか、フラップが閉じたままでないか?とか、着陸高度が・・・とか、まあ余計な心配をしてしまう。でも、優秀なパイロットは雨風にも屈することなく、きっちりと期待通り機体を着陸させた。ちなみに”きたい”通り”きたい”を、とつながったので、もう一つくらい”きたい”をつなげたかったが、文章構築能力が低下している昨今、どうもいいつながりが思い浮かばない。年であるな。
初めての那覇空港、その辺の地方空港とは違いやはり、基幹空港の規模感を感じる。岡山「桃太郎」空港、「おいしい」庄内空港、熊本空港、茨城空港、仙台空港は行ってみると、やっぱりあっさり感がある。那覇空港は、そうあっさりしていない、大きいのだ。初夏に行った千歳と同じ感じ。アロハを来たスタッフが多いので、ビバ沖縄!と思うのだが、正直まだ沖縄に降り立ったという実感はあまりない。
さて、出発が遅れたってこともあり、16:30発のバスに乗れるか微妙になってきた。このバスを逃すと次は1時間後である。なので沖縄到着をじっくり楽しみたい・・・というわけにはいかなかった。フライトは比較的前席だったので早く下りることができたが、別に荷物がその分早く出てくるわけでもない。なのでゆっくり歩いてもいいのだが、どうもバスの時間が頭から離れなく、勢い早歩きしてしまう。
荷物受け取りクルクルステージはまだ動いてもいない。バスの時間はあと10分。そして5分後ぐるぐるが動き出した。ここで奇跡が起きた。なんと動き出した荷物の5個目が「俺の折り畳みチャリ」であった。なんということだ! 台風だけどいいこともあるよという、人生プラマイゼロ理論を信じそうになった。
そして、「あああの人早く出てきていいな」と思われること確実な視線を感じながら、チャリバッグを救い上げ、背中には10キロのリュックを背負い(10キロは結構楽勝です)、はや足で到着ゲートを抜けた。事前に調べておいたが、空港外に出るとそこはバス乗り場なのであった。やんばる急行バスは2番乗り場、というのももう寝言に出るほど学習していたので、サクッと乗り場に並んだ。
バスはまだ来ていない。しかし一抹の不安があった。本当にここでいいのだろうか? こういう時はやっぱりあっさり聞くのが一番良い。ウイーンでもブダペストでも分からなければ聞いちゃうタイプである。「すみません、ここはやんばる急行バスでいいですか?」と、妙齢のお姉さんに聞いた。
「そうですよ」と聞いた瞬間、体中の緊張が解けた。