大体にしてホテル泊をすると、眠りが浅くて、夜中に何度か目が覚めて、明け方早くに起きてしまう体質である。潜在意識で寝坊しないようにってなっているんだろうなぁ。沖縄は西なので、朝が明るくなるのが遅い。で、少し明るくなってきて、窓の外を見てみると、なんか数100メートル先で、そこだけずーっと波が立っている。最初はこれがいまいちよく分からなかった。でもその後、沖縄の海を見るとどこでもそうだった。珊瑚礁端なのね。こういうのも調べて分かるのと、実際に見て分かるのでは大違いだね。
しかし外は雨降っているし、なんてったって生暖かい強風である。何をやると言ってもやることがない。でも行動したい菌が増殖している。とりあえず傘持って外に出てみよう。
さて前夜の真っ暗な恐ろしい波音しか知らない俺であったが、明るくなった海は、雨空にも関わらず目の前に素晴らしい景観を見せてくれた。おお、これが沖縄の海か。とりあえず宿の周りを軽くプラプラしてみた。
このホテルはマリンレジャーも売りにしているのだが、台風だとそれも封印されている。駐車場からは海までが小石を固めたスロープになっていて、ボート類のアクセスに使われているようだ。
スロープの両脇は階段状になって、手すりがついている。よく見ると階段の下の方に大きなカニが何匹もいるではないか。カニって遠くからでも足音に反応してすぐに隠れちゃうのね。望遠レンズなんて持ってきてないから、証拠写真レベルで、パチリ。しかし階段を少し下りたら「ズルっと」滑りそうになった。というか少し滑った。危ないので、とりあえず部屋に戻った。
さてどうしようねぇ。部屋に戻ったとてやることもないし、テレビを所在なさげに見て、ちょっと株式を見て、ダメもとで何度も雨雲レーダーを見て、の繰り返しである。でもこれじゃ沖縄に来た意味がない。雨でもいいから街を見たい。
ということで、折り畳み傘は全く用をなさないと思われたので、かっぱを着てホテルを出た。