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■■■ Jordan 191 ■■■


■■■ 背景・マシン ■■■

 90年、「翌年から参戦します」と宣言したのがエディージョーダンです。デザイナーはゲイリーアンダーソン、彼のポリシーは「マシンは美しくなくてはならない」なのです。90年は試作車を作成、それがカーボン剥き出し(未塗装)の真っ黒カラーでかっこよすぎなのです。ハイノーズが一般になりかけていた時期で、191もティレル019のポリシーを踏襲しているハイノーズなのです。でもこの持ち上げ方が「かっこよすぎ!」。でもデビューイヤーである91年のレギュレーションに合わせるため、ウイングの幅とかが縮小されかっこよさが少し減りました。が、それでも自分の中で5本の指にはいるマイベストマシンです。サイドポッド後方下部の絞込みは今のマシンでは当たり前の手法ですが、初めて導入したのはこのマシンでした。アンダーパネル下部の空気引き抜き造形もダイナミックでかっこいい・・・

 エディージョーダンはアイルランド出身であって、デビューこのマシンはアイルランドカラーでもある「緑」です。同じく緑がコーポレートカラーでもある、富士フイルムがスポンサーになったものこの色のおかげかもしれません。しかし90年前後は日本のメーカーはF1にスポンサーしまくってましたね。いい時代でした。

 ドライバーといえばなんでもあだ名をつける古館に「壊しやチェザリス」って言われたチェザリスでしたが、ハンドリングが良いマシンと相性がよくいい走りをしていましたね。ガショーの代理で鮮烈なデビューをしたシューマッハが乗ったマシンでも有名ですね。

■■■ キット ■■■

 このマシンでタミヤのあるモノが新しいステージに上がりました。それは「デカール」。このキットからデカールがテカテカ仕様になったのです。多分最後にクリアーを吹かなくても”テカテカ”になるという、思想だと思います。まだこの頃のテカテカデカールはいいんですけど、しばらくすると、極薄テカテカデカールになって、最後のクリアーコーティングに耐えられないデカールになってしまうのですよ。困ったもんです。

 キットのカラーリングポリシーはグリーン一色で塗りつぶして、ボディー下半分のブルーはデカールで、という方針でした。が、曲面もある大面積をデカール貼るってのはめちゃくちゃ大変です。よって緑をマスキングして青はスプレーするのがいいですね。デカールにも塗り分けラインにくる白細ラインが付いてますからね。

■■■ 完成品ショット ■■■


◆なんて清楚、なんてシンプル、なんて贅肉が無いんでしょう。カラーリングだって今と違ってシンプル、だけどすごく効果的。エンジンエアファンネルのカバーの部分をよけるためにカウルが出っ張ってます。



◆当時のF1のサスペンションってホントに弱々しいのです。こんなんでよくあんなスピードで走れたもんですねぇ。ちなみにここにサスペンションの輪切りがあります。

◆こういうステアリングの上にモノコックラインがかぶさっているのはこの後流行るんですねぇ。セナが無くなったときのウイリアムFW16はまさにこの形で、「セナが乗りにくいといっていた」という記事を見たことがあります。マクラーレンはステアリングが外に出るタイプだったからでしょう。



◆このフロントウイングが大好きです。仰々しくてかっこいい。光の加減でも分かると思いますが、平面形状を重ねてデザインした感じです。翼端版から伸びる「ボーテックス・ジェネレーター」も当時は大きくなる一方でした。モノコック上に見える分割ラインはサスペンションスプリング用のアクセスホールです。191はモノショックサスだったんですね。



◆こうやって上から見るとフロントウイングの前退角がよくわかります。これがかっちょいいのよね。

◆タイヤのGOOD YEARはちゃんとテンプレートを使ってホワイトを吹きます。なので、このかすれた感じがまたそそるでしょ。



◆リアセクション。ギアボックス横のボディーカバーは垂直一辺倒ではなく、アンダーフロアに曲線形状で溶け込んでます。かっこいい。

◆リアウイング翼端版がやけに長いのですね。でもこれって長いというより、前後長が短いんで相対的に長く見えるってのもあります。パワーで押せ押せだったホンダマクラーレンは巨大なリアウイングでしたから・・・



◆後から見ると、インダクションポッドからの流れるようなラインが美しいのがよく分かります。サイドポンツーン後半から絞り込まれているのがよく分かりますね。特徴的な大型の2トンネル型ディフューザーはよく写りませんでした。



◆ラインを強調してみるためにシルエット調にしてみました。ノーズのラインがきれいに出ましたぞ。フロントウイングのラインがノーズラインとつながっているように見えます。

◆こっちはインダクションポッドからリアにかけて。逆Rですね。



◆191はこのアングルが一番かっこよく見えます〜〜


■■■ 昔の写真 ■■■


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