グランプリ期間中はいろいろなイベントが催される。そして俺はF1にくると毎回立ち寄っちゃうのがJT(マイルドセブン)のイベントブースなのだ。ステッカーやらなんやらをもらえる、っていうのがその列に並んだりしちゃう最大の理由だったりするのは内緒だぞ。しかしこのJT、今年は少し趣向を変えチケット配布による密室ブースへの招待なるものをやっていた。う〜ん、密室って妖しい響き・・・ だからその場で入場って訳ではないのだ。めんどくさいので金曜・土曜とパスしていたのだが、決勝の朝ブースへのチケット配布の列も微妙に短かった。で、並んだ。約1時間後に入場だ。なので一度グランドスタンドで各チームのガレージオープンを見て、それから戻っていった。でも時間通りに行ってもやっぱり待つんだよね。
さてそのディズニーランドの行列よろしく、行儀良く待っていると、ちょっといい感じの女性がこの列に歩いてくるのだ。何しにくるのだろう? さらに近づいてきた。誰のところにくるのだろう? もっと近づいてきた。 俺?・・・なの??? そう俺にだった。
「あのぉ、お付き合いしていただけませんか?」
おお、マジかぁよぉ〜、そんなことありかぁ?と、やっぱりいつもの妄想なのである。
「あのぉ〜、その帽子どこで買えるのですか?」
なんだ、ただそれだけなの?って、マクラーレンの帽子のことなのか、数年前のハッキネン、クルサードの刺繍入りの帽子なのかは分からないけど。どこでも売っていますよ。でも戻っていった女の子は男の元に返っていったので、変にちょっかい出さなくて良かったのだ。っていうか、俺はそんな勇気ありましぇん。
さてブースの中は3つのエリアに分かれていた。
なんて、ちょっとはずかしいことをJTお姉さんが言っている。展示車なんてきょうび、どこにでもあるのでわざわざここでなくても・・・って思ったのだが、かわいそうなので”うれしそうに撮りまくるファン”を演じてしまった。俺っていい子! このブースではさらに動体視力テストなるものをやって、当てた人はルノーオリジナルデーパックをもらえるそうだ。なんだか難しいルールだったので気合が入らなかったところ、俺の尻が震えた。なんとめったにかからない電話がかかってきた。お〜GTでお世話になっている I さんではないか。ということで、このデーパック争奪競争は早々にリタイヤした俺だった。
ルノーの両ドライバーからファンへの特別メッセージということで、ビデオを見た。それだけ。しかし前のブースでもそうだったが、プロモーションビデオは4:3を強制的に16:9にしている悪癖を踏襲しており、見てられないぞ。それに、画質もひどいものだ。これくらいのものを作るのならHDで撮んなきゃいかんですな。見ていて悲しい・・・
最後にも何かプレゼントがあるらしい。入ったときになんとなく目に付いたのだが、それはルノーオリジナルネックレスだった。チェーンでなく樹脂のストラップにちょっとかっこいいルノーのエンブレムがぶらさがっていた。お姉さん方もみんな首にかけており、ちょっと欲しかった。これは世界限定250個しか作っていないらしい。っていうか多分日本GPのノベリティーで作ったのだろう。
どうやればもらえるかといえば、今回のツアーは1グループが19人、入り口で配っていたルノーステッカーの裏に番号が書いてあり、それがエントリー番号とのこと。見たら8番だった。そしてお姉さんが
「さぁ〜、これから皆さんにプレゼントがあります。このネックレスです。世界で250個しかないんです。この中からお一人だけのプレゼントです。みなさん入口で配ったステッカーの裏を見てください。これが抽選番号となります。」
「ほう、俺は・・・・8番か。」
「ルノーチームのドライバーはトゥリーリ選手とアロンソ選手ですが、さあそのカーナンバーは・・・」
「あれ?ルノーって何番だっけなぁ? お姉さんがかぶっているルノーキャップには・・・7番か・・・」
「そのルノーチームのアロンソ選手・・・」
「さすがにルノーはトゥリーリよりアロンソがメインになっちゃっているなぁ・・・じゃなくてアロンソってもしかしたら8番じゃ・・・およよよよ?」
「そうで〜す、8番が当選番号で〜す。8番の方はいらっしゃいますかぁ?」
「俺だ俺だおれだぁ〜」
こんなことってあるんだなぁ。くじ運なんて全くなかったのになぁ。俺ってF1へ呼ばれたときから運気上昇なのかなぁ? そして元気良く「ハイ私です」と前に進み出てネックレスを誇らしげにもらったのだった。うれしかったし、ちょっと恥ずかしかった。でも”もらった人の義務”として、うれしそうにネックレスを振り回し感激を姿で表したのだった。で、すぐネックレスをしようと思って首にかけたのだが、頭がでかいのか入らないのだ。ぐずぐずやっていたらお姉さんが教えてくれた。ネックレスはそのままかぶるんじゃなくて輪をはずしてからかけるのね。ネックレスなんてしたことないから分からんよ。ちょっと恥ずかしかったなぁ。
そして最後にカウンターに導かれ、フェイスシールを張るのを勧められた。これはさすがにマクラーレンのスポンサーであるロックタイトさんから誘われている手前、顔に張ってもらうわけにはいかず、ちょっと隠れる上腕に貼ってもらった。隠せているところにこういうのがあると、なっかちょっと秘密でうれしい感じだぞ。