30分間のウォームアップセッションも終わって行列状態で帰ってくるマシン。見えにくいが、22台近くのマシンが渋滞さながら並んで帰ってくるさまは、非常にリッチな気分を味あわせてくれた。
さて、生F1を間近にし、放心している俺の虚ろな目に入ったのは、ピットウォークのゲートオープンを待つ行列であった。「どうせ今並んでもすぐには入れそうもないので、行列がさばけた頃にさっと行きましょう」と藤沢さんと話して、ピットガレージ裏の何気ない風景をぼんやり見ていた。
タイヤをメンテナンスする裏方のブリヂストンスタッフだ。ご苦労さんっす。
フェラーリの休憩所はさすがに真っ赤っか。トランクの中には何が詰まっているのだろう? このトランク模型を作るのは、まずプラバンで箱組みだ。そして各辺にキッチン用のアルミテープを張る。これがトランクのアルミにぴったりなのだ。そしてそのキッチンテープにシャーペンの先を押し付けると、あーら不思議、リベットの表現が出来ちゃうのよ、奥様、オッホホホ・・・ざます。
しかしこんなたくさんのトランクがあるんだから、
「俺を中に詰めて、イタリアまで連れてって? 損はさせないぜ、セニョール」って言いたくなるぞ。
「さて行列も短くなってきたぞ、いよいよ45分一本勝負の”ピットウォーク”に突入だ」
あのちょっとまごついてしまうゲートにパスをかざして、いざ参ろう。
最終コーナー側、つまりトップチーム側から見ていくわけだ。こっちの方からマシンがピットインしてくるのだ。
まず”パルクフェルメ”と呼ばれているレース後にマシンを止めるところには、オフィシャルカー/メルセデスが止まっている。こんなもんはどうでもいいのだが、”FIA”と書いたレオタードをまとった鈴鹿レースクイーンを発見。俺の一連の配信にあんまり興味がない輩もこれで満足でしょ。ベネトン姉さまよりちょっとタイプかな?
でもレースクイーンがいるんだから、レースキングがいてもいいんじゃ・・・
各ピットには人が殺到している。ピットで作業しているメカニックは恥ずかしくないのかなぁ?手元狂わないかなぁ?下の画像ではピットの段段で、鈴鹿のホームストレートが緩やかな下り坂になっているのが分かるぞ。
偏屈モデラーの俺としては走っているマシンより、整備されているマシンが大好だ。
「あられもない姿のマシンたちよ、これからあんたたちの隅から墨まで拝みに行くぜェィ、待っててくれよな」と、心の雄たけびをあげた俺であった。
ピットの並びは前年のコンストラクター(チームのこと)獲得点数順に並んでいる。ドライバーズポイントとは関係ないのだ。上位コンストラクターはピットをひとつ半使えるようだ。順番は以下の通り(カッコにはピットにかかる看板名)