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■■■ 第38話【マクラーレン2〜厳格メカニック】 ■■■

 鈴鹿ではハッキネン、クルザードにおのおの2台づつ計4台のマシンが用意されていた。レースカーとTカーだな。Tカーとはスペアカーのことだけど、なんで”T”なのだろう? 余裕のないチームは3台体制で、Tカーは2人の共用(グランプリによって優先権を変える)だもんね。マクラーレンの場合向かって右がハッキネン、左がクルザードであった。これはハッキネン側の2台が整備されているところ。



 これはハッキネンのレースカーだ。モノコック先端の大事なところは黒い布で隠されていたぞ。なんか隠されると見たくなるのが人情ね。頭上の車載カメラはまだ取り付けられていないようで。すっきりしてよろし。



 マシンの下にもぐっての作業だ。腰を曲げている姿勢やアップライトをいじっている姿勢は、ピット作業風景のジオラマを作るのに大いに役立ってくれそうだ。



 左フロントのアップライト周りだ。ブレーキディスクはまだついていませんな。キャリパーは日本語にすればブレーキピストン保持機とでも言うのだろうか、そのキャリパーの下に左右ピストンの油圧系統をつなぐ配管が見えるな。アップライトには何かセンサーがついているぞ。前輪の回転数センサーかな?この辺の回転数センサーはトラクションコントロールに転用されるとかされないとかで、今となっては微妙な部品だな。ホイールナット用のネジが切ってあるシャフトの先端に何やら平べったいものが。これが今流行りのホイールロック機構か。しかしブレーキ冷却ダクトっていつの間にこんな”ムニュ〜ウ〜”ってなまこみたいな形になったのかな? この写真1枚でいくらでも語れるな。



 ブレーキディスクを取り付けている(はずしている?)ところ。ボツボツの軍手が生々しいですな。軍手って英語でWorking Groveとかって言うのかな?腕に光る時計はTAG HEUERかな? あれ?TAG HEUERって今はマクラーレンのスポンサーじゃなかったっけ?



右側のブレーキ周りだ



 ダンパーがトーションバータイプになってから、モノコック前部のデザインも変わってきた。以前はモノコック前部にダンパー周りの部品が大量にあったため、整備性を良くするためにノーズカウルにしていた。しかし今はトーションバーが一般的になったため、モノコック前部に200mmくらいの穴があいているだけだ。この穴は先日のモナコGPで川井ちゃんが”ワークホール”とか”アクセスホール”って呼んでいたなぁ。下の画像ではテレメトリー用のアンテナ&配線がついた状態の、その穴”アクセスホール”のふたが見えるし、トーションバーの先っぽも見える。



こっちはクルザードのアクセスホールだ。



隠していても横からチラッと見えたりして。こういうのを”チラリズム”と言うのかな?





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