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■■■ Burnsの秘密 ■■■

 秘密と言うほど大げさなものではないが、Burnsをモデリングした結果、本家オールドレディーとの違いなど、以下のことが分かった。ちょっと以下で考察してみよう。

■■■ ボディー形状 ■■■

 前にも書いたがBurnsのボディー下部形状はが左右非対称である。普通に考えればボディー中央くびれから下の部分は左右対称だと考えられるし、実際Old Ladyの写真をトレースしても左右対称であった。しかしBurnsの場合、向かって右側のふくらみが広くなっている。下部左側はオールドレディーとBurnsはほぼ同じ値(175mm)である。右側はオールドレディー176mmに対し、Burnsは182.3mmと約6mmも広いのである。なぜだろう?


【図1】

 これはBurnsに搭載されているスライドSWが原因と思われる。オールドレディーとBurnsを比較すると、まずスライドスイッチの位置が大きく違うことが分かる(図1:オールドレディーは赤、Burnsは水色、紫はBurnsのSw本体)。PUのON/OFFスイッチは中心からほぼ同じ距離に位置しているが、外形側にあるフェイズ切り替えのスイッチが5mmほど外側に位置する(グリッド寸法は10mm)。つまりSW間の距離がBurnsは広いのだ。これはなぜか?

 フライヤーさんのレストア写真でピックガードを取り外しスイッチプレートの全景が見えるものがある。この画像から寸法を推定すると、スライドSWのスライド方向の寸法が、オールドレディーとBurnsとでは異なることが分かった。つまりBurnsのSWはOld Ladyのものに対して幅が広いのである(実際にはネジ止めツバ部)。つまりこのスイッチの制約によって、BurnsはPUに対するON/OFFとフェイズSWのピッチが広がってしまい、それを吸収するためにボディーを幅広にしたっていうのが理由であろう。これはスイッチを逃げるべく、ボディーのザグリ(青)がキツキツになっている(図1の右下部分)ことからも分かるだろう。

■■■ ボディー材 ■■■

 ピックガードをはずしたときに見えたザグリ部分から、トップ材は5mmであることが分かっていた。実際トリマでトレモロユニット部分のポケットをザグった時に、写真1のようにメインコアと接着されているトップ材がはじき飛んだことからもそれが分かるのだ。ちなみにこの接合面がボディーサイドから見えないように、バインダーは深さ方向をトップ材と同じ厚み(5mm)にしているようだ。


【図3】

【図4】


 また表面の塗装を剥がしてみると、そのトップコアは3枚張り合わせであることが分かった。単板でやってほしかたなぁ。さらにボディーメインコア。裏側やサイドからこちらも3枚貼りあわせであることが分かった。


【図5】

【図6】


 ピックガードをはずしてみたら、ビックカードのラインに沿って日焼けの後が見られた。表面クリアと着色部を剥がしたらなくなるかなぁ?と思ったが、どうやらサンディングシーラーの下の木部が焼けていることが分かった。さすがにサンディングシーラーは削り落としたくないので、「焼け」はそのままにしておくことにする


【図7】

【図8】



■■■ ネック中心線 ■■■


【図9】

 当初は3弦と4弦の中心をギターセンターとしたが、ネックの幅からみた中心線と合わなかった。やはりネックのセンターをギター中心とすべきと考え変更した。こうすることで、ネック自体の中心とインレイの中心とが合致した。3/4弦間中間とネック幅センターは0.7mmオフセットしている。



■■■ フレットボード? ■■■

 オフィシャルサイトには明らかに「エボニー」と書いてある。木に詳しいわけではないが、エボニーのフィンガーボードって、色が黒々していて、結構高級ギターに使われている印象がある。ちなみに、うちの一番の高級ギター(Ovation Custom Legend 1719)もエボニー指板である。Burnsが我が家にやってきたときはやっぱり、「おおエボニーだ。黒々しているぜ」って感じだった。しかし日を経るに従って、???となってきた。なんかところどころ黒が抜けて来ているのだ。さらに日を経るともうアバタのごとく、あちこちに色が抜けた。エボニーも高級品と安物品があるのか?


【図10】

【図11】






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