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■■■ Jeff Beck 白ストラト(黒PG×3SW) ■■■



■■■ 経緯 ■■■

 70年代に学生だった音楽少年は、大体にしてジェフ・ベックが好きで、来日した時に使っていた、白ストラトにシェクターPUを載せ、3SWなモデルに心を奪われた。そして私の中ではそのストラトは純白カラーの白であって、どこかのハードオフで白ストラトを買ったとき、「これはジェフベックモデルに化かそう」と決めた。でも月日が流れすぎてしまった・・・

 で自分のサイトを見直してみたら、ちゃんと買った時からそういっていたのが判明した。ここ参照

■■■ 調べる ■■■

 このジェフストラトに搭載されているPUは、シェクターがPU+PG+SWのアッセンブリで供給したものらしい。PGはアルミ製、通常のストラトSWではなく、トグルスイッチが3個マウントされている。3SWの機能がいまいちよくわからない。タップだったりフェイズだったり、もしくはシリアル配線かもしれない。でも、私としては見かけが似ていればOkという「ヘタレ」であって、でも見かけ・・・は大事なので、スイッチ選択に注力したりするわけである。

■■■ ピックガードを作る ■■■

 さてこのストラトを分解しPGあたりをまじまじを見てみると、このPGアウトラインがボディー外形からオフセットしたラインに合致していない。まあ安物にそこまで求めてもしょうがない。で、どうせ作り変えるのだから、ちゃんとしたラインを再トレースしなおすこととした。


■ねじ穴を見るとあってるけど、角のシェイプが全くあっていないのだ

■シェイプを合わせると穴位置がずれる。


 まずベースになる安物ストラトについていたPGをスキャンした。これをCADに取り込んで、CADデータとしてPGラインを作成する。3つのSWはストラトのレバーSWの場所に、昔のジェフのストラト写真から採寸したピッチで描く。同様にストラトの3ノブ(VOL+2TONE)も2ノブに変える。これをプリントアウトして、本体に重ねて、さらに修正してを何度か繰り返し、PGデータを作成する。

 しかしこのPGデータはあくまで「この」ストラトボディー用専用であって、ほかのモデルにはたぶん使えない。


■重ねると案外ベースボディーが透けて状態がわかるのである。

■簡単にできちゃったようにも見えるが、案外地味に何度も修正を繰り返すのだ。


 データが作れれば次は実際にNCで切り出す。しかしこの切り出しも結構スリリングである。買ったアクリル板の工法(キャストか押し出しか)と切り出すバイトの関係で、切削負荷が高すぎて、アクリルが溶けてしまうことがある。で、実際今回も溶けた。なるべく切削深さ方向のピッチを小さくして、負荷を減らしたつもりだったが、どうやら中華製バイトだったので歯の痛みが早く、切削負荷が高かったようである。まあそれなりの値段だからしょうがない。

 こういう時、切削の途中で見に行った時に溶けたにおいがして、「あーーー」と叫ぶのである。今回は早めに見つけたので、板を裏返して国産バイトで再切削とした。アクリル高いしね。

 今回は黒アクリルの在庫がなかったので、透明アクリルに塗装することとしている。


■切り出した直後のPG。よく見ると裏面に軽く掘った跡が見えるぞ。

■塗装するために表面を少し荒らして塗料の足付けをよくするのが定番である。400番-800番くらいで表面を水研ぎするのだ。



■塗装直後、これはこれできれいなのでOKとしたいが、やはりシェクターはアルミ製でヘアラインが入っている。ちょっとチャレンジしたい。

■横方向にペーパーをかけてヘラアイン感を出してみた。よくわからないね。




■■■ 組み込み ■■■

 実はこの3SWのストラトは、マニアはスイッチにもこだわっているらしい。まずスイッチを留めるナットが六角ではないらしい。丸形のローレットが切られているもの。在庫にあったような気がするが、見つけられかった。さらにスイッチの一番ネック側のものが別仕様のスイッチ(頭が赤)らしい。あとボリュームノブはテレキャスのもの。この辺りはジャストなものがないので、それらしいもので代替えしている。


■先走ってPUつけた絵になっているが、じつはヘアラインがこんな感じってのを見せたかっただけ。ヘアライン感がいいでしょ。PUのサイドがカバーされていない銅シールドも狙い通り。

■ノブはテレキャスのを外した。本物はエッジのところが大き目のR処理されているようだけど・・・





■こうやって形になってくると俄然やる気が出てくるのだ。

■ブリッジは安物ギターのいかにも「安物感」満載なブロック形状のものから、板金型のものに代える。6個で400円弱。




■■■ PU作りこみ ■■■

 このストラトの特徴はシェクターPU+PGAssyってあることは間違いない。そしてその一つの特徴であるPUを模すとき、3つのポイントがある。

1.PUカバーがない
2.ポールピース径が大きい
3.ボールピース頭とボビンプレートが面一

 当然私のことであるから、安物ギターのPUを活用するのは必須である。安物ギターのPUポールピースの直径は今回作ろうとしているシェクターPUより小さい。ってことで、薄い金属プレートを切り出してポールピースの上に貼り付けようとも思った。けど、面倒なのでやめた。PUカバーがなくボビンのトッププレートとポールピース面一なのは何とか再現したい。でもボビンを新しくするのはちょっと大変。なので、PUケースを切り出してボビンっぽくすることとした。この時に使うPUは、ポールピースのエッジ丸まっていない、エッジがたっているものをチョイスる。

 であるからして、PUカバーを薄く切り出し、ボビンに似せることにした。当然ボビンに似せるため、わざと粗さを演出する塗装を施すのである。


■PUカバーをボビンに似せるため切り出すのだ。

■わざと粗い塗装を施す。てかてかな塗装も難しいけど、粗くするのもまた難しい。



■PUボビンとポールピースを面一(つらいち)にするため、ホットメルトで切り出したPUカバーを張り付ける。

■一応3つのPUに貼り付け完了。







■■■ 完成 ■■■



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