F1を見に来てその楽しみのひとつに間近で展示車が見れるっていうのがあるのだな。まあ実際には数年前を今年仕様にステッカー貼り変えているだけのものも合ったりして、モデラー的にはいまいち許せないものもあるが、まあお堅いことは抜きにしよう。
で、その数年前のマシンを恥ずかしげもなく出しちゃうのが、メルセデスのブースにあるマクラーレン。3年前のマシンを今風にステッカー変えて展示してあるのは、マニアが集まるF1では情けないものを感じちゃうぞ。まあマクラーレンは車のカラーリングも目立って変えていないから普通の人は分からないかもしれない、って踏んでたのかも。そういえば2年前のF1でも。当時で3年も前のかっちょ悪いマシンを展示してたもんなぁ。それはそうとして、同時公開って感じでドイツでメジャーなツーリングカー選手権、DTM車も一緒に展示してあった。メルセデスチームのDTMマシンには日本ではおなじみのALESIがドライバーだ。その箱車のカラーリングはかっちょいいぞ
こんな風に2台並べて鎮座しておるぞ。斜め上のミラーがいい感じ | DTMマシンって意外なほどかっこいいなぁ | ガンメタとシルバーメタリックにメロメロだ |
フランス国旗にALESIとくりゃぁ、燃えますがな | メルセデスって誰が見てもどのモデルもメルセデスなんだよなぁ。アイデンティティーってヤツですか? | でも一点すごく違和感があるぞ。フロントガラスに貼ってある”Vodafone”ってフェラーリって感じじゃないの? |
ここからがマクラーレンのマシンだ。目を凝らしてよーく見て欲しいぞ! | ||
なんか遠近感が強調されていいかんじである | 上のミラーで反射した絵。サイドポンツーン両脇に煙突排気口が見える | メルセデス系無彩色のなかで赤は目立つポイントだ。これはキルスイッチで一発でエンジンを止めるもの |
とりあえずコックピット周り。あとあと色々な比較をするんでよーく見ておくように | ミシュランマークはもうくすんじゃってまあ・・・ENKEIの2本スポーク型ホイールは結構かっこいいぞ | 日本のENKEIだ。ブレーキキャリパーには温度管理シールが貼ってあるのが分かるぞ |
さてポイントはモノコック横のディフレクター(バージボードという名らしい) | まず下部の質感が違うところがポイント。あとSIEMENSのマークがバージボードについているところ。さらにバージボード自体に高さがあるっていうのの3点を抑えておくように | これは2000年にガレージ潜入したときのMP4/15。ca社のマーキングだけどバージボードの形は瓜二つだ |
これが今年(2003年)のマシン(MP4/17D)。バージボードは小型化されて、かつSIEMENSのロゴはモノコックに貼られている | さらに展示車のモノコック前端両脇にある”ヒレ”。左の今期マシンを見ても無いのだな | これも先ほどと同じ2000年のガレージにて撮ったもの。当然カーナンバーが違うがヒレは全く同じ |
さらに展示車を正面から。ヘッドレストの形とインダクションポッドの形とその下の空気整流フィン(片持ち)に注目 | これは今年のマシン。ヘッドレストはのエッジが立っていて、インダクションポッドは円形(一部直線)で、整流フィンはなし。加えてインダクションポッドからヘッドレストへ棒がある | これは2000年の車。全く今年の展示車と同じなのが分かる |
これは展示車のヘッドレスト部アップ。整流フィンの取り付けは模型の参考になるぞ。また一応ファーストナンバーのクルサードのネームが入っている。勢いならライコネンなんだけどなぁ。 | これも展示車のノーズ先端。展示車ということでノーズ先端には空気取り入れ穴がなくなっている | これは2000年の車。空気取り入れ穴がある。けど形は全く同じである。McLarenのチーム名が入る場所と色が違うね |
展示車のフロントウイング。真ん中がちょっと持ち上がって両サイドが少し下がっているのは、少し前のトレンド | 今年のレースマシン。左のトレンドと全く逆に、両脇が持ち上がった形状である。フラップの配色もSIEMENSの色もぜんぜん違う。 | 展示車のフロントウイング・エンドプレート(翼端版)。いつの間にかこんなところまで翼断面形状になっていたのさ。 |
展示車のリアウイング。質実剛健な直線基調のもの。 | 今のトレンドは3Dウイングさ。この通りぐにゃぐにゃなのさ。 | これは2000年レース車のリアウイング。フラップが上にあるのは今年と同じだが、直線基調なのはまさに展示車と同じ。 |
展示車のリアエンドまわり。ラジエーターからの廃熱は煙突ダクトにお任せ。 | 2000年のレース車。煙突形状は全く同じ。それに煙突横の見にウイング形状も全く同じ | 今年のレース車。廃熱煙突はないし、上方排気になっているし、タイヤ前のフラップもトレンドのままにあるし、ミニウイングの造形も全く違うって。 |
タイトルスポンサーのWest様。タバコ規制が厳しくなっている折、いつ撤退されますやら。母体はリーツマー社(マイルドセブンのJTと同じ)。 | なんの意味か分からないけど、斜めのブラッシングの下部ってこんな感じなのだな。 | リアウイング・エンドプレートにはLOCTITEさんが輝く!の図。でも数年前は一番上だったんだけどなぁ・・・ |
さてここまで見てきて、今年(2003年)の展示車が3年も前のMP4/15であることがよ〜くお分かりいただけただろう。しかし3年も前のマシンを使うなんて”ちょっとセコイ”と思うのは俺だけだろうか? 天下のマクラーレンなんだから、もっと気張って欲しいぞ。 さてここからはおまけ! | ||
これは2001年にマクラーレンの展示車としては初めて出現したマシン。上から見ると、どこをとっても古臭く感じてしまう造形なのだ。 | コックピット周辺、ヘッドレスト、インダクションポッド周りがそれを一番感じるあたりだ。 | このようにドライバープロテクトの盛り上げと後部まで引きずるのは、二昔の造形だね。 |
おととしはマクラーレンもWest(タバコマーク)を隠していたんだなぁ。フェラーリは今でも隠しているけど・・・(マールボロの親玉:フィリップモリスがうるさいんだろうなぁ) | 見ての通りバージボードはまったく異形状である。背が低くて長いバージョン。 | さらにおまけとして1999年のレース車のヘッドレスト周りの造形。整流フィンは上下連結タイプのがしっかりついているが、頭部プロテクタは低く後ろのつながっていないのだ。 |
さらにビックなおまけとして1999年、2000年、2001年、2003年のレースカーのショットを並べてマクラーレンの項を終わるとしよう。ここまで見てくれた皆さんなら違いがよ〜く分かるよね