■TOP > アジアンワールド > マレーシア【1】

■■■ 20年前 ■■■

 今を去ること20年前、まったく新しいフォーマットの機器開発でひーひー言っていた若いころ。バンカラな上司を飲みに行った。そこで出たのが海外出張の話。当時我ら技術陣が出張するのはまあアジア工場のが定番であった。

上司:「こないだマレーシア行ってオフの時にマラッカ海峡見てきたよ。」
俺 :「へぇ〜いいなぁ。私まだ海外出張行ったことないんですよ。」
上司:「そうなんだ、じゃ今度何かあったら推薦しておっくよ。」

というような会話だったと思う。たぶんそう。そして翌週の火曜。上司から呼び出された。

上司:「今度さ、マレーシアでちょっとした改修があるんだけど、それ行ってくれない?」
俺 :「行きます」

というなんだか人生なんてこんな風というか、考えられつくしていることなんてあまりなくて、その時の運であれこれ決まることが多いと悟った瞬間であった。しかしこの改修、実は過去最大につらい改修とあちこちから聞こえてくるものであったりして、実際現地駐在メンバーもほとんど寄り付かない過酷なものであった。

 実際私だけは始まりから過酷であった。改修に必要な治工具・材料などが出発時に用意できなく、私だけその他メンバーより3日遅れて、その巨大な荷物を運びこまなくてはならなかった。成田の運送会社に預けられた8つの巨大で重い箱をカート4つに分散して載せ、チェックインカウンターに一人で運びこむのは、今考えても無謀である。よくぞそんな無謀なことを発海外出張の私にやらせてくれたもんだ。

 なんとかお姉さんに驚かれながらも荷物を載せ、当時はそれほど苦に思わなかったシンガポールまでのフライトを終え、トランジットカウンターに向かい、KLまでのボーディングパスを発行してもらった。当時はそれほど余裕をかますほど異国の地にも空港にも慣れていなく、そそくさと指定ゲートに向かい南国感バリバリのお姉さんに「はいこれ」とパスを渡した。フライトの2時間も前である。しかし彼女が言ったのは「これじゃダメです・・・」と。確かになんか手書き風のボーディングパスで、これって本当に使えるの?と自分でも思っていた。なので、広大なチャンギ空港内をまた長々と戻りさっきのチェックインカウンターで「ダメって言われちまったぜ(一応英語)」で言った。すると「そんなことはないよ」とd%))#T)J%T)("#%OEJT(t良くわからない言葉で電話していた。「また行ってね」と言われるままに、俺はここをどれだけ歩くんだ?と歩くと、さっきの南国感バリバリのお姉さんは「すいませんすいません」とひたすら謝るのであった。別にいいですよ、とナイスな日本人を演じた俺であった。

 シンガポールからは1時間弱のフライトであるが、暗くなった眼下に見える雲の中から稲光がピカピカ光っていたのが印象的であった。

 まあその他にもあれやこれやといろいろな事件があったのだが、ここでは印象的だったことだけ書いておこう。それは果物。最終日フライトまでの数時間で「感謝の意」も含めて現地社長が空港そばのレストランで夕食をごちそうしてくれたのだが、この時でた果物群が今でも忘れられない。あれこれ果物が満載されているのだ、どれもおいしい。しかしその中でも群を抜いているのが「マンゴー」であった。生まれて初めて食べたマンゴーはもう美味くて美味くて、舌がとろけるとはこういうことを言うのだと思った。しかし日本に帰ってきてマンゴーが食べたくて、デニーズに入った時マンゴー何チャラを食べてみたら、「うそ、これマンゴーじゃないでしょ」というくらいまずいマンゴーだった。あれ以来あれを越えるマンゴーはまだ食べていない・・・

■■■ マレーシア in 2016 ■■■

 インドネシアから2時間弱、あっという間に到着したシンガポール。やはりチャンギ空港はすごいし、シンガポール自体がすごい。やっぱり先を見通しやるべきことを愚直にやる国はあっという間に古い考えの国を追い抜くんだな、と感じないわけにはいかなった。そしてシンガポールから車で1時間弱でマレーシア・ジョホールバルに到着だ。


◆超高層ビルの建築件数で言えば、日本はもうかなわないだろう。アジアは本当ににょきにょき建つなぁ。

◆12月だったのでロビーはツリーっぽい装いであった。




◆アジアスタンダードな部屋である。清潔感あってグー。

◆しかし今回の宿泊で困ったチャンだったのがこれである。この隣の部屋と行き来ができるドアだ。グループなどで泊まるときに利用するだろうこのドア。部屋に入ってしばらく経ったら隣の部屋でHビデオを大きな音で視聴しているのが丸わかりであった。しかしなんだかおかしい、妙に生生しい。たぶん「生本番」だったっぽい。そしてこの後、夜昼構わずこの「大きな声」に悩まされた。マジすごいパワーである。このドアが無かったらもっと静かだったろうが、それでも声は聞こえてきただろうなぁ。出せる限りの声って感じだったし・・・




◆ジョホールの住宅街。眺めのいいところは好き。

◆違う角度。




◆なんだろう?球技場?一応観客席っぽいのもあるぞ。

◆夕方遠くの方に怪しい光筋が・・・




◆ホテルの前には大きなショッピングセンターがあったので行ってみた。

◆道路に出たら怪しい雲行きであった。




◆ショッピングセンターはその国や街の風土を反映して結構面白い。特に食料品売り場を見るのは大好きである。これはエスカレータ―横に置いてあったUFOキャッチャーであるが、日本語のやつそのまま持っていたのね。

◆案の定、外に出たらスコールであった。大変というよりスゲーって感じである。スコールは前にマレーシアに来たとき毎日経験したが、インドネシアとかで経験したことはなかった。雨季乾季とかあるかもしれない。でもドカーっと降って、パタッとやむのが素晴らしい。メリハリついているぞ。




◆以下にも雨が上がった雲っていう感じ。こういう雲は好き。

◆夜景はいつみてもいい。




◆朝のビュッフェ。結構広い。食事はグー。

◆朝の街。中心部だけど、案外緑が多い。緑が多いところは大好きである。




◆帰りもワンボックスタクシーでシンガポールに向かう。これは国境の橋の上

◆相変わらず大量スクーターがバンバン走っている。シンガポールで働くJBの人たちなのかな?




◆シンガポールの入国渋滞。実はこの後たくさんある車入国ゲートで並んだところの前の車でトラブルがあり、30分以上待たされた。

◆渋滞その2




◆バスで来た人はバスを降りて普通に入国審査であるようだ。

◆帰りの乗合タクシーはおばちゃんドライバーだった。このあとの入国審査は乗客全員のイミグレカードとパスポートを運ちゃんに渡して、車の中から顔を見せて入国審査完了である。



 さてこの後はシンガポール編で紹介しよう。ほんの数時間しかない中果敢にもあることに挑戦したのだが・・・


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